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「市町村窓口、信用ならない」 厚労相発言に自治体反発

2007年10月01日21時07分

 年金保険料の横領問題で、舛添厚生労働相が先月29日のテレビ番組出演後、記者団に「市町村の窓口は信用ならない」と発言した。この発言に対し、鳥取県の倉吉市長が同30日、発言の「訂正」を申し入れたほか、1日には東京都の武蔵野市長が「看過できない」との抗議文を大臣あてに提出するなど、地方自治体から批判が相次いでいる。

 舛添氏は番組の中で、社保庁職員と市区町村職員による過去の年金横領が153件、4億1321万円に達したとの調査結果を受け、社保庁の窓口での保険料徴収を廃止し、銀行振り込みなどに限定する意向を示した。現在、自治体の窓口での徴収は行われていないが、舛添氏は出演後、記者団に対し、「社保庁は信用ならない。市町村の窓口はもっと信用ならない」と話した。

 これに対し、長谷川稔・倉吉市長は「鳥取県では過去にも(横領は)一件もない」と、舛添氏に抗議文を送付。邑上守正・武蔵野市長も「発言は、年金行政全体への不信感を増幅しかねない。日々、住民への対応に尽力している市町村職員の士気を著しく損なうものだ」と、発言の真意を説明するよう求めた。

 自治体の反発について舛添氏は1日、記者団に「目の前に現金があり、借金に追われていたら、とっちゃう。人間の弱さを前提にして(制度設計を)やった方がいい」と再反論した。

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