自民党は23日、福田康夫元官房長官(71)を第22代総裁に選出した。同日投開票した総裁選で福田氏は全体の62.6%を占める330票を獲得して勝利した。麻生太郎幹事長(67)も197票(得票率37.4%)と善戦した。福田氏は25日に国会の首相指名選挙で第91代の首相に指名され、同日中にも新内閣を発足させる。参院で与野党の勢力が逆転するなかで、インド洋での自衛隊による給油活動の継続問題や都市と地方の格差是正などの課題を抱えた船出となる。
総裁任期は3年間だが、今回は途中辞任した安倍晋三首相(53)の残りの任期を引き継ぐため、2009年9月までの2年間となる。福田氏は24日に幹事長など党三役人事を決定。新幹事長、政調会長らが公明党との政策協議に臨み、25日の党首会談で自公連立政権の継続を確認する。
新総裁に就任した福田氏は23日夕の記者会見で「自民党を国民の信頼を得て政策を強力に実行する政党に再生したい」と強調した。国会運営では「参院第一党である民主党との話し合いを欠くことはできない」と表明。インド洋での給油活動の継続をはじめ、消費税増税を含む税制抜本改革、年金制度改革などの重要課題について民主党に政策協議を呼びかける考えを示した。