渡海紀三朗文部科学相は二十六日、初閣議後の会見で、政府の教育再生会議が導入を検討している教育バウチャー(利用券)制度について「いらないと思う」と述べた。
渡海文科相は「子どもたちが等しく義務教育を受ける機会が与えられるのかどうか、地域的な問題が解けないという思いがある」と話した。
「全面的に否定するわけではない」としながらも「そうした問題がクリアされないと、面白そうだとか、活力が出そうだという考え方だけではどうかと思う」と述べた。
行政が発行した利用券で児童・生徒が学校を選択できる教育バウチャー制度は、安倍晋三前首相が教育改革の目玉政策の一つとして掲げた。再生会議内では十二月の第三次報告に提言として盛り込むことを検討中だが、学校間の競争を促すことの是非をめぐり賛否が分かれている。
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