皆さんもこんな経験あるはず…ある日、
目覚ましが鳴る5分前にパッと目が覚めたり、
うぅ~腹減ったな~って思うと11時50分だったり、
平日では夜遅くなると普通は眠くなりますよね。
体内時計は人であれば必ず備わっている機能です。
体内時計はボクたちが無意識のうちに、
昼は心と身体を活動状態にさせ、
夜になると休息状態にします。
そんな体内時計も不規則な生活によって
簡単に乱れてしまいます。
特に体内時計の乱れは睡眠障害となるほかに、
生活習慣病にも関係するといわれています。
概日(がいじつ)リズム=サーカディアンリズムってナニ?
体内時計の中でも、24時間周期のことを概日リズム
(英語でcircadian rhythm;サーカディアンリズム)といいます。
地球って太陽の周りを24時間を周期として、
規則正しく廻っていますよね。
となると、体内時計も地球と同じように
規則正しく24時間周期かと思いきや、
これが若干ずれているんです。
なぜか体内時計は25時間前後を
1日としているんですね。
正確に24時間ではなく、ほぼ1日ということで
「概日リズム」といわれるんですね。
この概日リズム(サーカディアンリズム)が乱れると、
私たちの生体リズムが乱れて健康を損なう恐れがあるのです。
体内時計と睡眠障害の関係
体内時計は体温やホルモン分泌などの
生体リズムも調整しています。
最初に言ったように体内時計は、
無意識のうちに朝起きて、昼間は活動し、
夜は眠りにつくように働きます。
体内時計の概日リズムは概ね25時間で、
地球の周期と1時間程度ズレが生じています。
この体内時計と地球の周期を
修正してくれるのは太陽光です。
身体は朝日を浴びることにより、
網膜を通じて視交叉上核(しこうさじょうかく)に
刺激を伝えます。
視交叉上核は体内時計を作り出す中核となる神経細胞です。
体内時計をリセットして、
24時間周期にリズムを調整します。
体内時計がリセットされると、
睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制されます。
メラトニンは抑制されると15時間前後で再分泌され、
睡眠状態になります。
かんたんな体内時計のモデルケースを示すと…
7:00 起床 メラトニン抑制開始(活動状態に入る)
22:00 睡眠 メラトニン再分泌(睡眠ホルモンが働く)
なるほど、理にかなっていますね。
しかし、夜中にテレビ鑑賞などで眼に強い光を受けると、
メラトニンが減少して体内リズムが狂い、
睡眠障害を誘発することになります。
また体内時計との関係では、体温が低下することにより
メラトニンが分泌され眠りを誘います。
さらにメラトニンは、
加齢により分泌量が減っていきます。
ピークは8歳前後ですが、40歳代になると
ピーク時の15%程度しか無くなってしまうんですね。
年をとると朝早く目覚めたり、
睡眠時間が減ってくることも、
メラトニンの減少が大きく関係しているのです。
体内時計を整えるには規則正しい睡眠が大切
睡眠障害の原因は、このように
体内時計の乱れによるものが多いのです。
それに、体内時計の乱れは
生活習慣病の引き金にもなります。
体内時計は血圧やホルモン分泌、
免疫力も調整しています。
つまり睡眠障害の他に、高血圧、糖尿病、脂肪肝、
肥満など、代表的な成人病が発症しやすいのです。
体内時計を上手に働かせるために大事なことは、
就寝前の過ごし方を見直してみることです。
夕食は20時までに取る、
メラトニンの分泌量を抑制しないようにするため、
テレビやスマホは就寝前の1時間前にはやめる。
仕事が忙しくても、
睡眠時間は必ず7時間とるようにするなどです。
とは言うものの、われわれのように40代ともなれば
責任ある仕事を任されることが多くなります。
仕事量も増え、必然的に
帰宅時間も不規則になりがちです。
企業によって設定されているノー残業デーを活用したり、
最近始まったプレミアムフライデーを利用して
アフター5の時間を有効に利用しましょう。
自分の体を守るのはあなた自身です、
体内時計を乱さないように心がけたいものですね。