「JR発足30周年!!」
世間では、イベント等で盛り上がっているようですね。
その裏で、すっかり忘れ去られてしまったのが、国鉄の「労働訴訟」ですね!!
もともと、知らないぞ!
というツッコミは不要です。。。
「国鉄の労働訴訟とは?!」
若い方は、まったくご存じないと思いますので、かなりざっくりと概要を。
国鉄は、長年にわたり赤字を垂れ流し、その累積は数十兆円に!
そこで、分割民営化(JR発足)をして、立て直しをはかることに。
JRを発足させる際の従業員の扱いですが、原則は国鉄→JR各社で採用。
ですが、一部の国鉄従業員は、JRで採用されませんでした。
しかも、採用されなかった人の大半が「国鉄労働組合(通称「国労」)」という労働組合に所属していました。
そして、不採用になった彼らは
「けしからん! 採用しろ!」
と訴訟を起こしたのです。
「国労とは?!」
実は、国鉄経営陣から自民党(一部除く)まで、この国労を目の敵にしていました。
労使が激しく対立していた時代とはいえ、なにせ、この集団の暴れっぷりはハンパないです!!
得意技は、ストライキ・サボタージュ・労働争議!!
本来、ストライキをする権利もないのに・・
民営化の際にも、当然、激しい反対活動を。
代表的な例は、同時多発テロの元祖とも言うべき「ケーブル切断事件」。
関東のあちこちの鉄道のケーブルを切断し運転不能に。
ぼくは、高校生でしたので、臨時休校になってうれしかった思い出が。
さらには、浅草橋駅に放火までします。
自分の会社が不満だと言って、会社に火をつけてを燃やすような人たちなんです・・
そりゃ、経営陣だって、こんな人たちを、JRで採用したくないですよね。
「国鉄清算事業団とは?!」
民営化に伴って、国鉄清算事業団という組織を発足させ、国鉄時代の残務処理を担当させました。
そして、なんの因果か、ぼくは、2005年に半年間ほど、国鉄清算事業団の後継組織の「法務部」(法務係・訴訟係)で、派遣社員として、働くことに。。。
この組織の主な案件は「労働訴訟」「土地売却」(豊洲問題みたいな)でした。
国鉄の車両基地を売却した後、土地を掘ってみれば、銅だなんだと、お宝ざっくざく!
東京ガスだけではありません!!
「法務業務は何をする?」
法務業務でのメインイベントは、来るべき「国労裁判(判決)」への備えでした。
ただ、これまで連戦連勝(全勝)を続けてきたせいか、職員は緊張感なし!
上司からは、
「万が一、敗訴となり、即、強制執行となった場合の対抗手段を調査しておいて」
というくらい。
東京法務局本局に相談に行き「供託」手続きや、供託用紙(原告約1000人分!!)等の準備はしましたが、
「即、強制執行をかけられたら、供託手続きをしても間に合わない」
という結論に。
上司も
「じゃ、いちおう、メインバンクには話をしておくよ~」
と、どこまでも、お気楽モード。
「まとめ」
・民営化までには、歴史・複雑な経緯あり
・法務業務は、活躍の舞台が少ない