2017年3月23日11時46分
衆院憲法審査会は23日午前、参政権の保障をテーマに参考人質疑を行った。緊急事態条項を新たに憲法に創設するかどうかで、参考人で賛否が割れた。
永井幸寿(こうじゅ)弁護士は、創設に反対を表明。前回の審査会で議論になった緊急時の国会議員の任期延長については、衆院の解散中に開かれる参院の緊急集会が憲法に規定されていることなどを理由に不要とした。その上で、「災害対策の法律は平常時から国会で整備しておくべきだ」と述べた。
一方、松浦一夫・防衛大教授は「日本ほど大災害が多発する国はまれ。諸外国にない災害緊急事態条項は必要だ」と主張。「大災害の場合、想定外の事態が生じる」として、参院の緊急集会や平常時の法律整備だけでは対応できないことを指摘した。
また、木村草太(そうた)・首都大学東京教授は「(災害時でも)任期の延長は非常に乱用されやすい制度になると指摘される。どのように歯止めをかけるかという議論も、併せて行って頂きたい」と述べた。
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朝日新聞官邸クラブ