ソウル=牧野愛博
2017年3月23日11時11分
2014年4月に韓国南西部・珍島(チンド)沖で起きた旅客船セウォル号(6825トン)の沈没事故で、韓国海洋水産省は、23日午前3時45分に船体の一部が海面上に現れたと発表した。船体を運ぶバージ船への搭載は23日夕になる見通しだ。
同省は22日午後9時前から、本格な引き揚げ作業を開始。ワイヤ66本などを使い、水深44メートルの海底で横倒しになっていた全長150メートルの船体を平衡を保ちながら徐々に引き揚げた。
23日午前10時現在、船体は海底から24・4メートルの位置まで浮上し、右舷側の全体が海面に現れた。沈没から約3年を経た船体はさび付き、ところどころに亀裂が見られた。現場海域近くでは、犠牲者の家族らが船上から作業を見守った。
同省はバージ船に搭載できる海面から13メートルの高さまで船体を引き揚げる。搭載後、約100キロ離れた南西部の木浦港まで20時間余りかけて運ぶ予定。
セウォル号事故では乗員・乗客計476人のうち、修学旅行中だった高校生を含む295人が死亡、9人が行方不明になった。(ソウル=牧野愛博)
新着ニュース
あわせて読みたい
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部