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 日本の科学研究はこの10年で失速しており、科学界のエリートとしての座を追われかねない――。英科学誌「ネイチャー」が日本の科学研究の現状を憂慮する別刷り特集を、23日付で発行する。発表論文数などをもとに分析した。政府の研究開発への支出が2001年以降停滞しており、その結果、高水準の研究を生みだす能力に衰えが出ているなどと指摘している。

 リポートでは、ネイチャーやサイエンスなど研究者が選ぶ上位68の学術誌に掲載された論文を分析。16年の日本の論文の絶対数は12年と比べて8・3%減っていた。

 さらに、より多くの学術誌に掲載された論文のデータベースを分析したところ、全体の収録論文の数は05年から15年までに約8割増えているのに対し、日本からの論文は14%増にとどまった。全体に占める割合も7・4%から4・7%に低下しているという。

 原因として、政府の研究開発支…

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