格差や精神疾患を「主なゴチャゴチャ」…関西弁版
経済産業省は13日、大阪への誘致を目指す2025年国際博覧会(万博)の有識者検討会を大阪市内で開き、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする報告書案を取りまとめた。
経産省は報告書案の「関西弁バージョン」も作り、13日に公表した。テーマ案の「いのち輝く」の部分を「いのちがキンキラキンに輝く」と言い換え、サブテーマ案の「持続可能な」を「めっさいけてる」と表記。親しみやすさを演出する狙いとみられるが、検討会委員からも「コテコテ過ぎる。地元の人でも違和感を覚える言葉遣いが目立つ」などと批判的な意見が出た。
報告書案の第1部を言い換えたもので全8ページ。万博について「世界の人々が『もうかりまっか』言うて出会って、『ぼちぼちでんな』と言い合える仲になる意義もでかいわな」などと記述。さらに、現代社会の課題とされる格差や精神疾患、環境破壊などを「主なゴチャゴチャの例」とひとくくりに記載した。
委員の松井一郎・大阪府知事は「大阪弁でやろうというのはありがたいが、コテコテの部分は見直していただこうと思う」と指摘した。同省の担当者は「いかにもお役所がつくったような報告書だと、多くの人に読んでもらうのは難しい。関西弁で日本全国にアピールすることにした」と説明。表現については「まだ試作段階。必要に応じて修正したい」としている。【青木純】