画像74万が著作権法違反 運営停止10サイト
医療記事10本に法令違反
IT大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は13日、医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」をはじめ計10サイトがずさんな運営で休止に追い込まれた問題で、第三者委員会による調査報告書を発表した。ウェルクには、医薬品医療機器法(旧薬事法)など医療関係の法令違反があるとみられる記事が10本あったほか、運営する10サイトに掲載された画像472万4571件のうち、74万7643件の画像に、著作権法の複製権侵害の可能性があることを明らかにした。併せて創業者の南場智子会長が13日付で代表権のある会長に就任する人事を発表し、トップによる管理を強化して組織の抜本的改革を目指す。
第三者委員会は、2016年11月10日時点でDeNAが公開していた約37万件の記事をサンプル調査した。ウェルクの記事には、不適切な広告を掲載したり、医師の間で見解が分かれる内容の記事を安易に掲載したりするなど、倫理的な問題が指摘されていた。
同社は報告を受け、代表取締役を1人から2人体制に強化し、守安功社長は一連の問題の責任をとって、月額報酬の50%を6カ月間減給する。この10サイトを統括していた村田マリ氏は、関連子会社で住まい情報サイトを運営する「iemo」と旅行情報サイトを運営する「Find Travel」の代表取締役を辞任する意向を示したほか、同じく関連子会社でおしゃれ情報サイト「MERY」を運営していたペロリの中川綾太郎社長が、12日付で辞任したことも発表した。【岡礼子/デジタル報道センター】