翁長忠雄
2017年3月3日02時06分
エジプトの破棄院(最高裁に相当)は2日、2011年の民主化運動「アラブの春」でデモ隊に発砲を命じたとして殺人罪に問われたホスニ・ムバラク元大統領(88)に対する2度目のやり直し裁判で無罪を言い渡した。ムバラク氏の無罪が確定した。
ムバラク氏は11年に起きた反政府デモで、治安部隊にデモ隊への発砲を命じて200人以上が死亡したとして殺人罪に問われた。
12年6月、一審で刑事裁判所は終身刑(求刑死刑)を言い渡したが、13年に破棄院は刑事裁での審理やり直しを決定。14年11月に刑事裁は「罪には問えない」として審理を無効とし、事実上の無罪を言い渡したが、検察が上訴。破棄院が15年6月に上訴審でやり直し裁判をすることを決めていた。
同様に殺人罪に問われた元内務相ら他の被告もすでに無罪が確定している。
無罪確定に対する反発が予想されるが、現シーシ政権は、デモを厳しく厳しく規制しており、大きな混乱にはならないとみられる。(翁長忠雄)
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朝日新聞国際報道部