【3月3日 AFP】スウェーデン政府は2日、2010年に廃止していた徴兵制を復活させると発表した。18歳以上の男女が来年から兵役に就く。ロシアがバルト海（Baltic Sea）周辺で活動を活発化させるなど、世界的な安全保障上の変化に対応する。

　ペーテル・フルトクビス（Peter Hultqvist）国防相はAFPに対し「ロシアが（ウクライナの）クリミア（Crimea）を併合した現状がある」と指摘。さらに「ロシアはわが国のごく近傍での演習を増やしている」と警戒感を示した。

　スウェーデンは現代的な軍に必要な条件を満たせないとみて2010年に徴兵制を廃止。志願兵を主体とする職業軍に切り替えていた。

　今年7月1日付で、1999年以降生まれの男女全員が徴兵対象となる。スウェーデンで徴兵制が女性にも適用されるのは初めて。兵役に就くのは来年1月1日からで期間は11か月。

　7月1日に1999年以降生まれの全国民に連絡を取り、質問票への回答を求める。回答内容に基づいて1万3000人に召集をかけ、来年1月1日以降、その中から毎年4000人ずつ徴集していく方針だ。(c)AFP