AMD Ryzen速報レビュー!
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AMD:http://www.amd.com/ja-jp
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つい先ほど、AMDファンが待ち続けた待望の新CPU
「Ryzen」が登場しました!
早速ですが速報レビューと参りましょう。
●8コア16スレッドのRyzenから
R7 1700/1800Xの2製品をチェック
このRyzenは、AMDの新アーキテクチャ「ZEN」ベースの新CPUです。
Ryzenは製造プロセスが14nm(ナノメートル)となり、32nmだったFXから大幅に進化、
シングルスレッド性能はFXから52%向上したとの事です。
また、チップセットも新しくなり、X370・B350の2種類が登場しています。
本日はRyzenの上位シリーズであるRyzen 7(以下:R7)の3製品が発売されましたが、
R7 1800Xとエントリー向けのR7 1700を入手しましたので
急ぎチェックしてみましょう。
基本スペックは以下の通りです。
CPUコア/ スレッド数 |
CPUクロック (定格/Turbo) |
L3 キャッシュ |
TDP | |
---|---|---|---|---|
R7 1800X | 8/16 | 3.6GHz/4.0GHz | 16MB | 95W |
R7 1700X | 8/16 | 3.4GHz/3.8GHz | 16MB | 95W |
R7 1700 | 8/16 | 3.0GHz/3.7GHz | 16MB | 65W |
FX-8370 | 8/8 | 4.0GHz/4.3GHz | 8MB | 125W |
パッケージはこちらです。
大きい方がR7 1700(クーラー付属)です。
末尾がXの2製品はクーラーが付属しないため、
新ソケットであるAM4対応のクーラーをご用意ください。
R7 1700の標準クーラーは、従来のTDP 65Wリテールより大きくなっています。
また、このリテールの固定はネジ止めのため、FM2やAM3では使えません。
CPUファンとLED用のケーブルが別になっています。
AM4はバックパネルの固定ネジの幅がFM2やAM3より広がっており、
バックパネル式やネジ固定式のクーラーはほぼ使えません。
従来のリテールクーラーのように、2カ所の爪を固定する製品をご用意ください。
なお、こちらで取り付けチェック済みの製品は以下の通りです。
・FX-8370新リテール「Wraith Cooler」
・A8-7600リテール
・DEEPCOOL:GAMMAXX300
・Scythe:侍ZZ
それでは計測を開始します。
使用PCとチェック内容は以下の通りです。
比較対象はFXや競合のデータを使用します。
メモリは用意したDDR4-2666(PC4-21300)製品が
動作しなかったため、2400にしています。
・使用PC
マザーボード :ASRock Fatal1Ty X370 Gaming K4
メモリ :PC4-19200 8GBx2
ビデオカード :Palit GTX1080 GameRock Premium
電源 :XFX XTR P1-650B-BEFX(80PLUS GOLD)
OS :Windows 10 Home 64bit
・ベンチマーク
CINEBENCH R11.5 :CPU測定
Hyperパイ :1M桁(1コア測定)
PSO2体験版EPISODE4(以下PSO2 E4)
:簡易設定6、解像度1920x1080・3840x2160、フルスクリーン
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク(以下蒼天)
:DirectX 11、最高品質、解像度1920x1080・3840x2160、フルスクリーン
・消費電力(ワットチェッカーで計測)
アイドル時 :OS起動後、3分ほど放置した状態
FF負荷時 :蒼天が終わるまでの最大値
最大負荷時 :「Prime95」と蒼天を実行し、1周するまでの最大値
・CPU性能
CINEBENCH | Hyperパイ 少ない方が高速 |
|
---|---|---|
R7 1800X | 18.06 | 10.580秒 |
R7 1700 | 15.68 | 11.470秒 |
FX-9370 | 7.42 | 20.015秒 |
FX-8350 | 6.84 | 21.747秒 |
i7 6950X | 19.36 | 10.612秒 |
i7 6850K | 12.62 | 9.266秒 |
i7 7700K | 10.95 | 8.141秒 |
・3D性能(カッコ内は4K)
蒼天 | PSO2 E4 | |
---|---|---|
R7 1800X | 17053(7518) | 55870(24326) |
R7 1700 | 16076(7510) | 43013(23785) |
i7 6950X | 21326(7607) | 79711(24761) |
i7 6850K | 19532(7593) | 70520(24718) |
i7 7700K | 20816(7553) | 95914(24501) |
・消費電力(i7 6950X/6850Kの電源は80PLUS Platinumです)
アイドル | 蒼天 | 最大負荷 | |
---|---|---|---|
R7 1800X | 47W | 334W | 415W |
R7 1700 | 44W | 304W | 371W |
i7 6950X | 71W | 345W | 409W |
i7 6850K | 69W | 340W | 419W |
i7 7700K | 41W | 310W | 373W |
●評判通りの驚異的パフォーマンスを発揮
低負荷の3Dとメモリに注意
結果はご覧の通りです。
歴代AMD製CPU(APU)の弱点だったシングルスレッドが向上し、
結果としてマルチスレッドも強化されました。
CINEBENCHを見ると、定格3GHzのR7 1700が
4GHzのFX-8350の倍以上となっており、
AMDが言っていた進化もうなずけます。
また、性能・消費電力ともに競合と比べても引けを取りません。
価格を考えると凄まじいコストパフォーマンスと言えるでしょう。
ただし、今回用意した2種類のメモリは2666で動作しませんでした。
普通に起動するとそれぞれ2133・2400で問題ないのですが、
XMP設定をEnableにすると再起動時にブラックアウトor
強制的にクロックが戻る、という状態でした。
どうやら両面チップのメモリに厳しいようですのでご注意ください。
また、3DベンチマークのフルHD時のスコアが低くなっています。
4Kは影響がないため、ベンチマークが低負荷かつビデオカードが余裕すぎると、
SenseMIテクノロジによりCPU負荷を抑えている可能性があります。
試しに、フルHD時にビデオカードを
XFX RADEON480に変更したら約10300で差が減り(i7 6700の時は約10900)、
GTX1050Tiの場合は7800以上となり、逆転しました(i7 6700だと約7700)。
感想として、このRyzen7は、動作に癖はあるものの、
コスト・ワットパフォーマンスは最強クラスの製品です。
この癖のために初心者向けではありませんが、
古いPCからの買い替え、特にFX世代の人にとっては
非常に魅力的な製品と言えるでしょう。
■今回紹介した製品
AMD Ryzen 7
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