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鹿より猫が人気!? 国宝太刀の意匠にちなみ猫グッズ制作…奈良の春日大社
春日大社(奈良市)が、所蔵する国宝「金(きん)地(じ)螺(ら)鈿(でん)毛(け)抜(ぬき)形(がた)太(た)刀(ち)」(平安時代)に施された意匠をモチーフに制作、販売しているネコグッズが女性参拝者を中心に人気だ。女性学芸員らの企画で、手ぬぐいやトートバッグなどが、ネコ好きの心をとらえている。
グッズには手ぬぐい、トートバッグのほか絵はがきやクリアファイルなども。ネコが太刀をくわえる姿などがデザインされている。昨年10月、20年に1度の本殿修理「式(しき)年(ねん)造(ぞう)替(たい)」を記念し国宝殿がリニューアルオープンしたのを機に、国宝殿のカフェで販売を始めた。金地螺鈿毛抜形太刀がほぼ純金と分かり注目を集める中、追加発注するほどの人気という。
金地螺鈿毛抜形太刀は、鞘(さや)に貝殻を使った螺(ら)鈿(でん)の技法でスズメを追うネコが表現されているのが特徴の一つ。このため、「ネコでグッズを」との話が持ち上がり、昨春大社に入った学芸員、渡辺亜祐香さん(30)が「実用的かつ若い女性が『かわいい』と思うものがいいのでは」と提案した。
グッズは今月17日に東京国立博物館で始まり、太刀が展示されている特別展「春日大社 千年の至宝」でも販売。渡辺さんは「春日大社といえばシカだが、ネコもありでは。使ってもらうことでPRにもなる」と話している。
価格は手ぬぐい、トートバッグが各千円、クリアファイル350円など。問い合わせは春日大社((電)0742・22・7788)。