スナノミ症という感染症が、アフリカなどの貧困層の子どもたちを苦しめている。
予防のため靴を履いて歩けるようにと、運動靴を集めて送る活動が日本で始まった。
【特集】クレヨンハウスから見た子どもと女性の40年 落合恵子さん
スナノミとは文字通り、砂にいるノミの一種で、人の指などに取り付くと皮膚の中に卵を産んで増殖。敗血症や破傷風、リンパ管炎、全身の壊死(えし)など深刻な症状を引き起こし、死に至ることも。靴を履き、スナノミが付いてもきれいな水で洗ったり、清潔な器具で治療を受けたりすれば治るが、貧しい地域ではままならない。結核やHIV、マラリアなどとともに恐ろしい感染症となっている。
支援活動を始めたのは、飢餓と貧困の問題に取り組むアドボカシー(政策提言)型のNGO、日本リザルツ(白須紀子代表)。駒沢大生の白石陸さん(20)がインターンとしてケニアに渡り、滞在先のブニョレ地域エスンバ村から、スナノミ症の実態を報告してきたのが、きっかけだった。
同地域は首都ナイロビからバスで10時間ほどの農村地帯で、住民の7割は国連開発計画(UNDP)が指定する「絶対的貧困層」。公立小学校では児童の8割が靴を買えず、はだしかサンダルで外を歩く。日本リザルツでは、まずこの地域に靴を送るため、必要な資金をインターネットで集めるクラウドファンディングで募り、期間内に目標の25万円を超える31万2000円が寄せられた。
従来の政策提言活動を通じて交流のある政治・行政関係者には、皇居周辺でジョギングに励む人が多いことから、不要になった運動靴の提供を呼び掛けるとともに、一般市民からの送付も受け付ける態勢を整えた。集まった靴は、2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんらが、アフリカの子どもたちに靴を送っているプロジェクト「スマイル・アフリカ」を通じて届ける。
事務局の長坂優子さんは「国の経済協力や資金援助も、本当に貧しい人たちに行き渡らないという実態を、知ってほしい」と話している。集める靴は洗った運動靴に限り、革靴などは不可。送料は自己負担で、送り先は郵便番号100-0013 東京都千代田区霞が関3-6-14三久ビル503 日本リザルツ長坂さん宛て。問い合わせは電話03(6268)8744へ。 (時事ドットコム編集部)
Yahoo!ニュースからのお知らせ
-
1
愛知県の「外国人労働者が住むヤバい団地」の実態。3年間住み続け、潜入撮影 週刊SPA! 12/31(土) 9:10
-
2
ああ、極寒の美女たちの胸元!コミケ91美女コスプレイヤーレポート【1日目】 週刊SPA! 12/29(木) 20:00
-
3
“秒速1億男”与沢翼、無事に男児が誕生し、ついにパパに! 週刊SPA! 12/27(火) 13:50
-
4
年収80万円・36歳男性の極貧生活に未来はあるのか? 食費は一食120円、家賃2万8000円の事故物件… 週刊SPA! 12/27(火) 16:20
-
5
“一家心中する”に泣きじゃくった小池百合子…「父」との知られざる関係 デイリー新潮 12/27(火) 8:10
読み込み中…