転落防止対策 ロープなど使った新タイプのホームドア設置へ

転落防止対策 ロープなど使った新タイプのホームドア設置へ
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ことし8月、東京の地下鉄の駅のホームから視覚障害のある男性が転落して死亡した事故を受け、国土交通省と鉄道事業者は、ホームの幅が狭いなどの理由でホームドアの設置が難しい駅にはロープやバーなどを使った新しいタイプのホームドアの設置を進めていくことを決めました。
ことし8月、東京メトロ・銀座線の駅のホームから視覚障害のある男性が転落して死亡した事故を受け、国土交通省は全国22の鉄道事業者と安全対策を検討しています。
国土交通省によりますと、昨年度までの6年間に視覚障害者がホームから転落したり列車と接触したりした事故は合わせて481件に上り、このうち3割以上が1日に10万人以上が利用する駅で起きています。しかし、ホームの幅が狭かったり列車ごとにドアの位置が異なっていたりして、全国に260あるこうした駅のうちホームドアが設置されているのは3割のおよそ80の駅にとどまっています。
このため検討会では、従来のホームドアの設置が難しい駅にはホームと線路の間でロープやバーが上下して転落を防ぐ新しいタイプのホームドアの設置を進めていくことを決めました。
国土交通省は、今後、鉄道事業者向けに設置の手引書を作成するほか、来週にも転落防止の具体的な対策をまとめ鉄道各社に周知することにしています。