北京の大気汚染深刻化 今冬初の「赤色警報」

北京の大気汚染深刻化 今冬初の「赤色警報」
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中国の北京で、大気汚染に関する警報の中で最も深刻な「赤色警報」がこの冬初めて出され、市の政府は市民に外出を控えるよう呼びかけるとともに、通行する車の数を厳しく規制しています。
中国では北京や河北省など各地で大気汚染が深刻になっていて、このうち北京では市の政府が今月21日までの5日間を対象に、大気汚染に関連した4段階の警報のうち最も深刻な「赤色警報」を出しました。

「赤色警報」が出されたのはこの冬初めてで、北京の中心部では16日夜、大気汚染物質PM2.5の濃度が1立方メートル当たり300マイクログラムを超えたほか、17日の午前中も150マイクログラム前後で推移しています。

警報を受けて市内では、電気自動車などを除いて市内を通行する車の数がナンバープレートの末尾の数字によって規制され、汚染物質を排出する工場は操業が停止されているほか、子どもやお年寄りなどに対し外出を控えるよう勧告が出されました。また、北京日本人学校を含む市内の小中学校や幼稚園は、来週の月曜日から水曜日まで休校となることが決まるなど、市民生活に影響が出ています。

市内を歩いていた女性は「きょうは鼻をつく臭いがします。両親は大気汚染で体調がよくありません」と話していたほか、別の女性は「もともと呼吸器が丈夫ではないので、マスクをしないと病気になります」と話していました。