アレルギーの娘に牛乳 殺人未遂の疑いで母親逮捕

アレルギーの娘に牛乳 殺人未遂の疑いで母親逮捕
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千葉県流山市で、牛乳アレルギーがある5歳の長女に牛乳を飲ませショック症状を起こさせたとして、35歳の母親が殺人未遂の疑いで警察に逮捕されました。子どもにアレルギーの原因となる食材を摂取させたとして保護者が逮捕されるのは異例だということです。
逮捕されたのは、千葉県流山市の会社員、佐久ちはる容疑者(35)で、警察によりますと、11日、牛乳アレルギーがある5歳の長女におよそ100ミリリットルの牛乳を飲ませてショック症状を起こさせたということで、警察は、生命に危険が及ぶおそれがあると知りながら牛乳を飲ませたのは殺人未遂の疑いにあたると判断したということです。

消防が駆けつけた際、佐久容疑者は、ショック症状を和らげる注射薬を長女に打っていたということで、長女はその後、病院で手当てを受け、命に別状はないということです。

警察の調べに対し、「医師の指導の下、牛乳を微量ずつ飲ませる治療をしていた」と話しているということですが、殺意については供述の内容が二転三転しているということです。

佐久容疑者は、ことしの春以降、児童相談所に「育児に疲れた」などと訴えていたということで、警察が詳しいいきさつを調べています。

アレルギーの専門家などによりますと、子どもにアレルギーの原因となる食材を摂取させたとして保護者が逮捕されるのは異例だということです。

児童相談所「通常の対応を取ったつもり」

千葉県柏児童相談所は、ことし4月から7月にかけて、合わせて4回、「子育てに不安がある」という佐久容疑者からの相談に応じていたということです。
相談の内容は「子育てに不安がある」とか「子どもを預けたい」などというもので、児童相談所は、職員が自宅を訪問するなどして対応してきたということです。
児童相談所は、子どものアレルギーに関する相談の有無については「答えられない」としています。
千葉県柏児童相談所は「通常の対応を取ってきたつもりだが、このような事態になり、対応に不十分なところがあったかもしれないので、検証していく必要があると考えている」としています。