■機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
第36話 「穢れた翼」
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ついに起動してしまった厄災戦を引き起こした天使・モビルアーマー。
目の前に立ちふさがるイオク隊たちを敵と認識したモビルアーマーは向かってくるぞ!!
その圧倒的パワーの前に弾かれるイオク!
マクギリスは今のうちに離脱をしようという。
オルガはこのまま奴を放っておけば採掘場がめちゃくちゃにされてしまうから待ってくれというが、無駄だとマクギリスは言う。
「あれは、そんなに生優しいものではない」
動き出してしまった以上、破壊するほか止める方法はないようだが。
「できるものなら・・・だが」
あのマクギリスをもってして、そこまで言わせる相手か・・・
「こういう事態を避けるために慎重に事を運んだのに・・・
イオク・クジャン・・・愚かにも程がある・・・ッ!!」
「何がモビルアーマーだ!所詮300年前の遺物!!恐るるに足らず!!」
敵戦力を見誤り攻撃を続けるイオク。
ホントに愚の骨頂だな・・・無能な上官を持つ部下が可哀想すぎる!
「イオク様!!迂闊です!!ここは一度下がって陣形を」
「うおおおおおおおおおおおおお!!!」
何が”うおおお”だ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
巨体のくせに一瞬にしてイオクの背後を取る機動力!!
イオクやられるか!?
「イオク様!!」
部下がイオクに体当たりして、攻撃を庇う!!
馬鹿なイオクを守る為に、また一人犠牲になった。
部下たちはイオクの撤退の時間を稼ぐために果敢にモビルアーマーに向かっていく!!
奴は近づく者は尾で薙ぎ払い、機体にとりつけば付属のサブユニット・プルーマに機体を攻撃させる!!
「なんだこいつら・・・!?この数は・・・!!」
イオクのヤツ・・・まだそんな呑気なこといってるのか・・・
マジで無能すぎるな・・・・
一方、オルガたちは撤退準備が完了した。
今のうちにとっととズラかる!
「ここはお引きくださいイオク様!損傷した機体では・・・!」
「右は動く!まだやれる!!」
「右だけで勝てる相手ではありません!!」
「はっ!?」
「ここは我らが凌ぎます!!ですからどうか・・・!」
「馬鹿な・・・おまえたちを・・・見捨てろというのか!?」
「クジャン家の未来をお考えください!
イオク様の命はあなた一人のモノではないのです!!」
「あ・・・あぁ・・・みんな・・・スマン・・・!
仇は必ず取る!!我が名にかけて!!誓うぞ!!」
そもそもお前のせいでこうなったんだからな・・・
・・・・・
・・・
撤退途中、見張りのザックはプルーマが建物に突っ込んで停止してるのを目撃した。
「なんだありゃ・・・」
怖すぎるな・・・こりゃ。
・・・
・・・・・
一方、火星に向かうアリアンロッド艦隊のうちの一隻。
ガエリオ仮面とジュリエッタが本隊のラスタルから報告が入ったようだ。
どうやらイオク隊との連絡が途絶えたそうだ。
火星支部からも状況が不明だと返答があったみたいだ。
ガエリオ仮面は全滅と考えるのは早計かもしれないという。
まぁ火星支部はマクギリスの支配下にあるからな・・・
偽情報の可能性も捨てきれぬか。
「まったく・・・居なくなって静かになったと思ったら、さらに面倒を引き起こすのですね」
火星の件もイオクの件も捨て置く事は出来ないと、二人には確実な情報を手に入れるよう命じるラスタル。
ジュリエッタはこの事態を好機とみてるようだな・・・
モビルアーマーを自らの手で倒し、七星勲章をラスタルに献上・・・と。
・・・・・
・・・
一方火星では、シノたちが採掘場に到着したようだ。
モビルアーマーは既に姿を消したあとのようだな・・・。
オルガは自分たちと合流するよう指示を出した。
その後・・合流をはたしたシノとダンテ。
採掘場はギャラルホルンの機体の残骸のみ・・・生存者0ということらしい。
機体のコックピットがグチャグチャにされてたんだとさ。
「やはりな」
マクギリスが口を開いた。
オルガ 「やはり?」
マクギリス「モビルアーマーとはそういうものだからだよ」
シノ 「あぁん?」
「君はあれをどうみた?三日月・オーガス」
「凄かったなぁ・・・すごく綺麗だった。地球で見た鳥みたいだ」
「鳥ではないよ・・・あれは天使だ。
天使の名を持つ人類の災厄。かつて人類に敵対し、当時の人口の1/4をさつ戮した化け物だ」
「1/4!?」と驚くオルガ。
「そうだ。何しろモビルアーマーとはただひたすらに人間をころすこと・・・
それだけに特化したマシーンだからな」
首をかしげるダンテとシノ。
「今から300年前・・・ギャラルホルンの始祖たるアグニカ・カイエルが戦った人類の敵・・・厄災戦と呼ばれる人類の災禍は、あのモビルアーマーたちによってもたらされたものなのだから」
アッシュは厄災戦も知らないようだな・・・
「モビルアーマー・・・人を狩る天使たち・・・・
そしてその天使を狩る為に、天使を真似て作られた悪魔・・・モビルスーツ・・・
それを操るための阿頼耶識・・・」
「他に報告は?」
「あぁ。採掘場の燃料と資材の倉庫がぶっ壊されてた」
「あそこに人はいなかったろ?」
ザックもそれを見たという。
先ほどのプルーマが突っ込んでた現場か・・・
「そりゃあ・・・」
「補給か・・・!」
「はぁ?」
「半永久機関であるエイハブリアクターと違い、推進剤やオイルは消耗品だからな」
「なるほど。どんな化け物でも所詮は機械ってことだ。
なら俺達鉄華団にやれねぇわけがねぇ!違うか?」
「オルガがヤレっていうなら、どんな奴でもヤってやるよ?」
笑みをこぼすオルガ。
「確かにその通りだ。アグニカ・カイエルはモビルアーマーを倒して、ギャラルホルンを築いたのだからな」
そんな中、ギャラルホルンから情報を受け取る石動。
どうやら第三地上基地がモビルアーマーに襲撃されたようだ。
先ほどまでマクギリスやオルガたちがいたところか・・・。
「あの規模の基地なら、かなりの量の補給が出来ただろうな・・・」
「それから・・・新たにアリアンロッドのハーフビーク級が接近中とのことです」
これからの行動について尋ねるシノ。
マクギリスは今から支援に向かっても遅いという。
それにヤツを迎え撃つには、平地は都合が悪いようだ。
「迎え撃つ?アンタが?」
「我々が・・・だ。協力してくれるだろ?
アレを起動させてしまったのは我々ギャラルホルンの失態ともいえる。
その責任は取らねばならない。
だが、そもそもあれを掘りだしたのは君たち鉄華団だ」
「解ってる。投げ出すつもりはねぇよ」
「では」
「やるしかねぇだろ・・・!おいこの辺りの地形データ持ってこい!!
それからモビルアーマーの現在地確認!!本部に戻った昭弘たちを偵察に出せ!」
マクギリスは、ようやく地固めの出来た火星を手放すわけにはいかないと考えているようだな。
「それに・・・イオク・クジャンの言っていた七星勲章・・・私も欲しくなった!」
この男の野心も底知れぬな・・・マクギリス!!
その後、石動がモビルアーマーの注意点を話す。
最も厄介なのはサブユニットであるプルーマだという。
「あれは攻撃の他に、もう一つの重要な機能・・・本体の修復があります」
「修復?」
「治してしまうんだよ。自分たちでな」
「はぁ!?なんだそりゃ!?」
「さらに言えば本体にはプルーマの生産機能があって、
時間と資材さえあれば、あれは無限に増え続ける」
「ムチャクチャだな・・・」
「そうやって無限に人をころしつづけるのさ」
「つまり、アレをやるにはオマケとの連携を絶てってこと?」
「正解だ」
「修復が済み次第、アレは人口密集地を目指すはずです。人間を見つけてころす!
それがモビルアーマーの基本プロトコルとも言えるものですから」
「だから下手に追撃するよりも、奴の進路に罠をはり、迎え撃つのが得策だろう」
「一番近い人口密集地・・・」
「おぉん?って・・・!!そんなのクリュセに決まってんじゃねぇか!!」
ヤバイやん!((((;゜Д゜)))
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鉄華団はクリュセへ、マクギリス達は艦にモビルスーツを取りに向かう!
合流は3時間後!
オルガは2番隊にはモビルアーマーの遠距離からの監視と警戒、迎撃地点の選定を指示!
1番隊は一度戻って補給!!
シノには特別に何か別の仕事があるらしい・・・
・・・・
・・・
一方、ジュリエッタとガエリオ仮面が二手に別れて火星に降下を始めるようだ。
そして、同じころアドモス商会にやってきたアッシュとミカはクーデリアとアトラにモビルアーマーが迫ってきている事を説明をする。
オルガはクリュセの責任者にかけあって、避難勧告を出してもらっているようだ。
近くにあるシェルターに避難するように言うのだが、クーデリアは避難しないという。
シェルターに全ての人は収容できないから・・・と。
必ず立場の弱い人がつま弾きにあう・・・と。
そういう人たちのために立ち上げたアドモス商会なのに真っ先に逃げ出しては、この先誰も信用してはくれない・・・とクーデリアは語る。
クーデリアが残るなら、自分も残ると言い出すアトラ。
ミカはそんな二人の気持ちを汲み取り、残していく事に。
・・・・・
・・・
オルガに報告に戻るミカ。
迎撃ポイントも決まったようだ。
丁度よさげな谷で迎え撃つつもりのようだな。
バルバトスも到着したしこれで勝てるか!?
「止めるよ。ここに来る前に」
「頼んだぜ。遊撃隊長!」
「うん」
「団長」
「ん?」
「どうぞ」
メリビットさんから渡された鉄華団の制服!
いいね!!
オルガも気合いが入る!!
・・・・
・・
一方、マクギリス達もモビルスーツをおろしたようだな。
「やれやれ・・・まさかこんなところで使うことになるとはな・・・
ヘルムビーゲリンカー・・・グリムゲルデを改修した機体だ。
今の立場にある私には使う事のかなわない機体・・・使いこなしてみせろ」
石動が乗るのか・・・!?
シノが乗る予定のガンダムフラウロスもすでに運ばれてきてるようだ。
なるほどな。シノにはこれを取りに行かせたわけか。
・・・・・
・・・
一方、昭弘率いる二番隊はすでに谷底を進むモビルアーマーを遠くから捉えていた。
大量のプルーマを率いているようだが、思ったより足は遅い・・・
プルーマにスピードを合わせているのか?
その時だった!!
モビルアーマーを銃弾が襲う!!
そのせいで、モビルアーマーの進路が変わってしまったぞ!!
一体誰がこんなバカな真似を・・・!!
イオク様だあああああああああああああああああああああああああ^q^
こいつマジでなんなのwww
馬鹿の極みなの?www
「一体どこの馬鹿野郎だよ!!」
ほんまだぜ・・・
「みたか!!正義の一撃!!」
はよやっちゃってよこのバカww
・・・・
・・・
オルガは思惑通りの進路を辿ったとしても、マクギリスたちの到着はギリギリか・・・
と考えていた。
そもそも増援が到着したとして、どこまであの化物とやりあえるのか・・・
そんな最中、メリビットさんに呼ばれるオルガ。
進路が変わった事を伝えられた。
「なんだと!?」
イオクのバカ野郎のせいで南東に進路を変えてしまったようだ。
その方向には農業プラントがある!!
マジで最悪だなイオク・・・
無自覚なバカ程、厄介なものはないな・・・
ライドは農業プラントに先回りし、危険を知らせに動く!!
昭弘たちもカバーに回る!!
ミカも進路が変わった事を聞き、バルバトスを発進させる!!
・・・・・
・・・
「あーーーっははははははは!!
やった!!やってやったぞ!!
これで手向けになるか?
お前たちの忠義のおかげで、あのモビルアーマーに一矢報いることが出来た・・・」
「今の砲撃、あなたですか?イオク様」
ジュリエッタ登場!!
「ジュリエッタ!?どうだみたか!奴に一矢報いてやった!!」
「馬鹿ですか貴方は」
いったwww
「あの距離では、かすり傷もつきません」
「なっ・・・んだと!?レギンレイスの最高出力だぞ!?」
「その程度で何とかなるなら、モビルアーマーが最強の兵器などと呼ばれたりはしません」
「く!!」
「何をするんです!?」
「止めるな!!部下たちは命を賭して俺にチャンスをくれたのだ!!
その仇を取れずに、おめおめ戻るなど!!」
「いいから!!もうあなたは大人しくしていてください!!」
ホントだよこいつ・・・
・・・・
・・
ライドはプラントに向かい、昭弘たちは、モビルアーマーたちのケツを叩いて注意をこちらに引き戻そうとするが、止まらない!!
ミカも2番隊の加勢に向かう!!
今さら迎撃ポイントは変えられない!
なんとかして、進路を戻すようにオルガから指示がはいる!!
それにしても、昭弘たちを完全に無視し、プラントに向かっていくモビルアーマー部隊!!
奴はついに照準をプラントに合わせる!!
「させるかぁ!!」
ライドが射線上に入り込むのだが・・・!!
これはやばくね!?
「えぇ?」
モビルアーマーのビーム兵器直撃!!
ライドしんだんじゃね・・・これ・・・
うわ・・・悲惨だコレ・・・後ろのプラント火の海に・・・
もちろん避難なんか間に合わなかったから・・・
「なんだよこれ!?」
意外に平気なライド。
「あれはまさか・・・ビーム兵器!?」
「なんだそりゃ!?ライドは無事なのか!?」
チャドは物知りだなぁ・・・
「大昔の兵器だよ!モビルスーツのナノラミネートアーマーなら大丈夫だと思うが・・・」
大丈夫なんだ!
そうだよな・・・対モビルアーマーのモビルスーツだもんな・・・
ライドは無事だが・・・その後ろのプラントは火の海だ・・・
「そん・・・な・・・俺・・・守ろうと・・・!!く・・・!!」
「おいライド!!無事なのか!?返事をしろ!!ライド!!」
「うああああああああああああ!!」
ライドに容赦なく襲い掛かるプルーマ軍団!!
ライドもこれに肉弾戦で立ち向かうが・・・いかんせん数が違いすぎる!!
しかもすばやい!!
「くそっくそっくそ!!なんなんだよお前!!今さら出てくるんだよぉ!!馬鹿野郎ォォォ!!」
ライドは呑みこまれていく!!
「ちっくしょおおおおおお!!」
死を覚悟するライド・・・!
だが!!
何かがプルーマを次々跳ね飛ばしていく!!
バルバトスだ!!
「生きてる?」
「三日月しゃん!!」
ここぞという所で駈けつける!!それこそ主人公だぜ!!
・・・・・
・・・
一方マクギリスと石動も合流に向かっていた。
予想外の事態に嬉しそうなマクギリス。
だが、予想外の駒の動きは盤面を乱すと、苛立ちも見せる。
そんな二人の前に立ちはだかるのは・・・
「あれは・・・」
「IFFを確認・・・これは!?ギャラルホルンの機体コード!?
しかしあれは・・・」
「ガンダムフレーム・・・!!」
因縁の二人!!どうなるのか!?
次回に続く!!
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