By: Dylan J C
トンデモ医療が大嫌い。
どうも、ハイパーメディアブロガーのだいちゃん(∀)です!
知っている方は知っているかもしれませんが、かつて私はサイバーエージェント(ameba)が運営するバイラルメディア、Spotlightでプラチナ公式ライターという称号をいただいてライターをしていました。
このバイラルメディア、別名「まとめサイト」と呼ばれており、今回DeNA社が運営するトンデモ医療バイラルメディアWELQ(ウェルク)を筆頭に、DeNA社が運営する全てのバイラルメディアが薬事法や著作権法など様々な法律に抵触しているとして、どんどん閉鎖に追い込まれています。
Spotlightも例外ではなく、色々と指摘される前に法律に抵触していそうな記事をどんどん非公開にしていっています。私の書いた記事も何記事か非公開にされています。
正直、もうお金は貰ってしまったあとなので記事が非公開にされようがどうでも良いのですが、せっかくバイラルメディアが一般の方にも知られるきっかけになり話題になっているので、内部事情でも書いていこうかと思います。
バイラルメディアの内部事情
SpotlightはDeNAのバイラルメディアほど悪質ではなく、別にマニュアルもライター養成講座のような、記事の書き方の指南のような形でしかありませんでした。
DeNA社のようにランサーズやクラウドワークスといった外部の在宅ワーカー募集サイトを使うのではなく「みんなの編集局」という独自のプラットフォーム(システム)を用意し、そこで外部ライターを募集して集めて、マニュアルを用意しておいて書いてもらう、といような形です。
NAVERまとめやnanapiに似ていますね。ちなみに「プラチナ公式ライター」というのは、Spotlightが出来たばかりの時にサイバーエージェント社側からスカウトされたライターが貰える称号で、1記事いくら、とギャラが貰えるシステムでした。(現在はシステムが変わってこの制度が廃止されています。いつのまにかね。知らせもなく。)
- ニュース性、トレンド性があること
- 身近であること、身近にすること
- ポジティブであること
- 発見や学びがあること
- 記事表現に動きがあること
- 序文を入れる
- 文体は「です・ます」調がおすすめ
- 見出しを効果的に使ってみる
- 画像を入れてみる
- 分かりやすい順番は「見出し→画像→文章」
- 英数字は半角に
- むやみに改行しない
- 語尾で同じ表現を繰り返さないように注意する
- 最後にまとめの文章を入れる
- 投稿前に誤字脱字、不自然な日本語がないか見直す
といった、ごくごく当たり前のマニュアルとなっておりました。
ただ、これはspotlightに限らす最近のバイラルメディア全てに言えること、いや私自信や全てのブログを運営している方に言えると思うのですが、画像元のURLを貼っておけば画像を使っていい、とった風潮になっているように思います。勿論、Spotlightもそのように指示書には書いていなくてもプラットフォーム(システム)がそのように設計されていたので、暗黙の了解でライターの皆さん(私を含め)そのように行っていましたし、Spotlightも遠まわしに推奨していたように思います。
このように、画像出典元としてWEBページのURLをリンクするようなシステムになっていました。
これは、著作権などの知的財産権は親告罪であり、「相手側が訴えてこない限り罪にならない」といった部分をついているのと、URLを貼ることで相手側に被リンクやアクセス数を増やしてあげることが出来て、相手側も暗黙の了解的に許しているという側面があります。
なので、全てのバイラルメディアはマニュアルに画像を使う時はURLを貼るように指示して、画像を無断使用していいように指示していると考えられます。
でも、これはインターネットという場所がまだまだ法の整備が行き届いていないだけで本来ならば著作権法違反なのですよね。これを大手企業がやるのはやはり問題があるのではないか、と言わざるを得ません。
私は過去にNAVERまとめ、nanapiそしてSpotlightと様々なバイラルメディアで執筆(という名のまとめ記事)を書いてきたのですが、どこのマニュアルも似たり寄ったりでしたね。(WELQには関わっていませんよ。あしからず。)
なので、WELQは文章自体を改変しているので明らかな著作権法違反なのですが、ほとんどのバイラルメディアは情報の正確性が曖昧なのと、画像の無断使用が大きな論点になっていると思います。
ここを正せば、ちゃんとしたメディアになるのではないでしょうか。
WELQにしても、SEOで(検索エンジンで)上位表示を狙う為に、元記事の文章を改変してあたかもオリジナルコンテンツのように記事を作成していた、そのようなマニュアルを作っていたことが問題であり、文章に関してはちゃんと引用条件をクリアしてしっかりと元記事へリンクを貼って文章を改変しないようにしなければいけなかったのです。
画像に関しては、URLを貼ればインターネット上から引っ張ってきて良いというルールは本来ならば存在しないので、著作権フリーの画像をちゃんとメディア側で用意して、そこから使用するようにシステムを構築しておかなければいけなかったでしょう。
システム作りを急いだが為に、そこが疎かになっていた。そういった部分がバイラルメディアの問題点です。
Spotlightの裏事情
ちなみにSpotlightのギャラですが、以前は1記事500円で1日に5記事までしか報酬は貰えない。そして、記事をアップするのはシステムを利用しているライター側で編集や校閲などをSpotlight側は一切行っていませんでした。恐らくどのバイラルメディアもそんな感じでしょう。
尚、過去に私が執筆していたnanapiや非モテタイムズはちゃんと編集や校閲が入っていましたよ。非モテタイムズに関しては編集者が編集長(めがねおう氏)一人でしたが(笑)
話をSpotlightに戻しますが、「編集部のオススメ」という、トップページに載せてもらえる記事に選ばれた場合にプラスで800円貰えるというシステムでした。それプラス、PV多さによって若干の小銭が入ってくる程度です。NAVERまとめよりすっごく安いです。
今、Spotlightは記事は好きにアップすることが出来るけれど、報酬は「編集部のオススメ」に選ばれないといくら書いても貰うことが出来ません。PVの多さによって若干の小銭が入ってはきますが、本当に少ないです。なので、編集部に選ばれないとほぼタダ働きの状態になります。
このようなプラットフォームになっていて、誰でもすぐに公開出来るようになっています。
こういったライターの買い叩きがWEBライターの報酬の安さを生んでいるのでしょう。そして、そんな安い金額で腕の良いライターは書かないので、なんちゃってライターが世の中には増え、質の悪い記事が量産されてしまう。
そういった質の悪い記事がインターネットの海を汚している。それはとても悲しい事実です。
最後に
バイラルメディアの問題点としてのまとめは、
・情報の曖昧さ
・報酬の安さ
・知的財産権などを回避しようとしている
・ライタープラットフォームの構築がしっかりと出来ていない
ここを改善していく必要があるでしょう。
ですが、無料で広告費のみで運営していくにはこれらにお金をかけることが出来ないのでしょうね。なので、WEBメディアは今後、有料コンテンツに移行していくなど、マネタイズ(お金の儲け方)をもっと研究して、改善していく必要があります。
この、だいちゃん.comは私一人で運営していますが、なかなか無料で広告費のみで運営するのは厳しいと感じています。ですがバイラルメディアが、
利益>>各システム
利益を優先した結果、WELQのような問題が起こってしまったことは許されることではありません。
WELQに関しては医療という、人の命に関わる問題なのに曖昧な情報を、間違った情報を検索表示で上位にするようにSEO対策を施し、その道のプロでもない人間に、腕の悪いライターしか集まらないランサーズやクラウドワークスを利用したことが凄く問題でした。
バイラルメディアの今後の課題として、上記に書いた問題点を改善していくのと、WEBライターの地位向上を図っていただきたい、と思った次第でございます。
私からは以上です。
※追記 現在、WELQの騒動があったからなのか、Spotlightも内部体制を見直しているそうです。
だいちゃん(∀)
ネット著作権に関してはこの本がものすごく分かりやすいです!
だいちゃん(∀)
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