膣がゆるむ原因と対処法とは?
「出産」や「加齢」による膣のゆるみが原因で、パートナーが満足していないのでは…と悩んでいる女性は少なくありません。膣のゆるみの原因にはどんなものがあるのでしょうか。また、相手から指摘されてショックを受けることがないように自己チェックもしてみましょう。
目 次
■膣のゆるみの原因とは
膣のゆるみは骨盤底筋群が弱くなることで起こりますが、その要因はさまざまです。
(1)出産経験
妊娠中は胎児や子宮を支えるために膣周辺の筋肉に負担がかかり、分娩の際には筋肉が引き伸ばされます。人間の新生児の頭の大きさは、骨盤を通るギリギリの大きさまで大きくなっているので、出産を経験すると多かれ少なかれ骨盤底筋群は、必ず損傷します。1人でも子供を産めば、もはや産む前の骨盤底には戻れません。その結果多くの女性は、出産前より出産後のほうが膣の締まりが悪くなります。
(2)加齢(40代以上)
年齢を重ねると膣周りの筋肉量が低下し、ゆるみが起こります。さらに50歳前後で閉経すると、皮下組織のコラーゲン量が低下して、弾力性が低下してしまいます。
(3)ぽっちゃり体型
お腹まわりに脂肪がつくと、その重みで骨盤底筋群に強い負担がかかり、骨盤底筋群が傷つき膣がゆるくなります。
(4)女性ホルモン減少
加齢による閉経だけでなく、過激なダイエット・生活習慣のみだれ・精神的なストレスなどにより卵巣機能が低下し、女性ホルモンが低下すると、粘膜下組織のコラーゲン量が減少し、膣の締まりが悪くなります。若いからといって安心はできないのです。
(5)デスクワークで姿勢が悪い
常に前かがみでいたり、猫背になっていたりなど、姿勢が悪いと、呼吸が浅くなり、お腹を腹巻のようにとりまいている腹横筋の機能が低下し、腹横筋と連動して動く骨盤底筋群の機能も低下してしまうため、膣のゆるみが起こります。
(6)日常生活や仕事で重いものを持つことが多い
重いものを持つことが多い、慢性的な咳やくしゃみで強い腹圧がかかる状態が続いているなどの場合も、骨盤底筋群が傷み、その結果膣のゆるみが起こります。ひどくなると、瞬間的に腹圧が高まった時に、内臓が外へ押し出される骨盤臓器脱(子宮が出た場合は、子宮脱)を起こす可能性もあります。
思い当たる項目はあったでしょうか?では次に、膣の締まりをセルフチェックしてみましょう。
■あなたは大丈夫?膣のゆるみ度チェックシート
(1)尿意を感じた時、我慢するのが辛くなってきた
(2)笑っている時やくしゃみをした時、尿が漏れる
(3)おならをしてはいけない状況で、おならが我慢できず出てしまう
(4)入浴後、膣内からお湯が出てくることがある
(5)出産経験がある
5つのうち2つ以上該当する場合には、以下の手順で自己チェックを行いましょう。
(1)爪や手を清潔にし、仰向けに横たわります
(2)膣内に、人さし指と中指を第2関節まで入れ少し開いてから、「ギュッ」と膣を締めます
(3)2つの指が閉じて、腟内に引き込まれるかどうかをチェック。
人さし指と中指が閉じない場合は、膣圧をアップするトレーニングがおすすめです。
■膣圧アップトレーニングのメリット
膣のゆるみは女性であれば誰にでも起こりうること。膣の締まりが悪くなったかもと感じたら、膣圧アップトレーニングを始めてみましょう。
ラブタイムの充実にも膣圧アップは欠かせません。骨盤底筋群の筋肉量が大きいほうが、オーガズムが大きく、深いとされています。また膣の締まりがよくなれば男性側もより快感を得られるようになり、お互いに今まで以上に心がときめく時間を過ごすことができるでしょう。また、「膣トレ」の目的はセクシャルな満足感だけではありません。骨盤底筋群を鍛えることで、排尿トラブル、慢性骨盤痛等の対策につながり、骨盤臓器脱(子宮脱)の防止になる…などさまざまなメリットがあります。骨盤底筋機能をもっとクレードアップしたいと考えるあなたは、専用のグッズを使ったトレーニングを試してみるのもよさそうです。
膣のゆるみはセクシャルなお悩みの原因となるのはもちろんのこと、尿漏れや頻尿なども引き起こすので注意が必要です。膣圧アップトレーニングは手軽に始められ、続けられることが魅力。日常生活に取り入れて、習慣づけてみてはいかがでしょうか。