日本ハム 西川がサヨナラ満塁ホームラン 日本一に王手

日本ハム 西川がサヨナラ満塁ホームラン 日本一に王手
プロ野球の日本シリーズは、27日夜、札幌ドームで第5戦が行われ、日本ハムが9回、西川選手の満塁ホームランで、広島に5対1でサヨナラ勝ちし、3連勝で10年ぶりの日本一に王手をかけました。
日本シリーズは日本ハムと広島がともに対戦成績を2勝2敗とし、27日、勝ったチームが日本一に王手をかける第5戦が行われました。
日本ハムは、先発した1年目の加藤投手が1回、広島の5番の鈴木選手にタイムリーヒットを打たれて1点を先制され、2回、1アウト満塁となったところで2人目のメンドーサ投手にスイッチし、このピンチを無失点で切り抜けました。
打線は中4日で先発した沢村賞の広島のジョンソン投手に無失点と苦しみましたが、7回、2人目の今村投手から1アウト一塁三塁のチャンスを作り、1番の岡選手の犠牲フライで同点に追いつきました。
そして1対1で迎えた9回、2アウト満塁で2番の西川選手が満塁ホームランを打ち、日本ハムが広島に5対1でサヨナラ勝ちました。サヨナラ満塁ホームランは日本シリーズ史上2人目です。
日本ハムは2連敗からの3連勝で、10年ぶりの日本一に王手をかけました。
一方の広島は9回、抑えの中崎投手がコントロールに苦しみ、フォアボールとデッドボールなどで満塁のピンチを招いたのが誤算となり、3連敗です。
日本シリーズは28日は移動日で、第6戦は29日、広島市のマツダスタジアムで行われます。

西川「何が起きたかわからないくらい興奮」

サヨナラ満塁ホームランの西川選手は、「自分も何が起きたかわからないくらい興奮している。岡選手がデッドボールを受けて、燃えるものがあった。チャンスで打てなかった自分を打席に送ってくれた監督に感謝している」と振り返りました。今シーズン最後のホームゲームを劇的なホームランで締めくくり、「自分にとっても、ファンの皆さんにとっても本当に最高の形になった」と話しました。
また、「1球目でアウトコースのスライダーがボールになったあと、ストレートに狙いを絞って待っていた。前の打席で三振したときは狙い球を絞れず打席で迷ってしまったので、この打席はしっかり準備をして、冷静な気持ちで打席で入れた。これまでチャンスで打てなくて悔しかったので、打ててよかった」と振り返りました。

栗山監督「みんなの思いが西川に」

日本ハムの栗山監督は、西川選手のサヨナラのホームランについて、「打った瞬間、越えると思った。本当にみんなの力、思いが西川選手に乗り移っていたのでよかった。どっちに転んでもおかしくない試合が続くが、みんなの思いが一つになっている」と振り返りました。
3連勝で日本一に王手をかけて迎える第6戦に向けては、「少なくとも7戦まで行ける権利を得た。慌てずじっくり最後に勝ちきれるようにしっかりやっていく」と話していました。

緒方監督「引きずってもしょうがない」

広島の緒方監督は、リリーフ陣が打たれて敗れたことについて、「フォアボールからの失点に気をつけるよう、シーズン中からも言っていたが、結果として失点してしまった。広島に戻ってからもまだまだ投げてもらうので、引きずってもしょうがない。しっかり切り替えて最後の戦いに臨みたい」と話していました。