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学習療法で進まず 介護費用節減効果も 公文調査

 公文教育研究会は12日、認知症高齢者が読み書きや計算などの学習療法を1年間続けた結果、実施しなかった認知症高齢者と比べ要介護度が「1」近く低くなり、介護費用に換算すると1人当たり年約20万円の節減効果があったとの調査結果を発表した。

     学習療法は、認知症高齢者の脳機能の維持や改善に効果があるとされ、今回は、具体的な効果の大きさを検証した。調査は施設入所者を対象とし、原則として毎日30分の学習療法に週5日取り組み、それを1年間続けた認知症高齢者30人と、しなかった27人を比べた。どちらも平均年齢85歳前後、要介護度は平均2〜3だった。

     要介護度の判定に使う介護の手間を表す指標「要介護認定基準時間」を調べると、学習療法を実施した高齢者の平均時間は、1年後もほとんど変わらず進行していなかった。実施しなかった高齢者の平均時間は実施した高齢者よりも1人当たり18.8分長くなっていた。介護度にすると「1」近い差となった。

     また、学習療法にかかった経費なども考慮し年間に使う介護費用を試算したところ、実施した高齢者は1人当たり19万8406円少なく済んだ。同研究会学習療法センターの伊藤眞治副代表は「科学的な調査に基づき、より効果の高いサービスを選んでいく必要があるのではないか」と話している。【有田浩子】

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