観光特急「青の交響曲」運行開始
桜の名所・奈良県吉野町と大阪市をつなぐ、近畿日本鉄道の観光特急「青の交響曲(シンフォニー)」が10日、運行を始めた。大阪阿部野橋駅(同市阿倍野区)で式典が開かれ、出席者は濃紺に金色のラインが映える豪華な列車の出発を祝った。
青の交響曲は大阪阿部野橋−吉野間を片道約1時間15分で結び、1日2往復する。コンセプトは「上質な大人旅」。3両編成で1、3両目の座席スペースには吉野杉のテーブルやゆったりとしたシートが並ぶ。2両目はホテルのバーのような作りのラウンジで、高級スイーツを味わいながら四季折々の風景を楽しめる。
出発式で出席者がテープカットをした後、午前10時10分に第1便が発車。ホームを埋めた鉄道ファンから大きな拍手が起きた。近鉄の和田林道宜(みちよし)社長は「吉野や明日香など日本の原風景を国内外のお客様に楽しんでいただきたい」と話している。【原田啓之】