謝礼品は「電車を動かせます」 静岡・三島
静岡県三島市は、伊豆箱根鉄道の電車を自分で動かせる「いずっぱこ電車操縦体験」を、ふるさと納税の新たな謝礼品にした。「電車操縦という謝礼品は全国的にもあまりないのでは」と市の担当者は話している。
市はふるさと納税を、三島の知名度向上や地域振興の手段としている。農政課が担当し、従来の謝礼品は三島うなぎ、箱根西麓(せいろく)三島野菜など農畜産物が多かった。電車操縦体験を加えた理由について、高橋英朋(ひでとも)農政課長は「三島に来てもらうことで、観光したり、食事したりが期待できる」と説明する。伊豆箱根鉄道の本社が市内にあり、地域に根差した企業である点も考慮したという。
操縦体験は10月22日に同市大場の大場工場線で行う。電車が動く仕組みなどの講習を受け、運転士と一緒に出庫前点検を実践。制服制帽を着用して工場線の約70メートルを2往復運転する。同社関連商品のお土産もある。同社は2011年から年1、2回、一般の人を対象に有料の操縦体験会を開いており、その課程を応用した。
市外在住者が三島市に4万円以上のふるさと納税をすればインターネットで申し込める。募集12人に対し、既に東京などから3人の申し込みがあったという。問い合わせは市農政課(055・983・2652)。【石川宏】