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サブカル 語る。

サブカルチャーなどについての雑談

最近のこち亀を「ただのつまらない老害」だと思っていたのは僕の認識が甘かった。

こんにちは。

 

先日はこち亀について、こんな記事を書きました。

 

arrow1953.hatenablog.com

 こち亀ギャグマンガとして

本当に面白かったのは1980年代〜1990年代の前半で

それ以降についてはまったくおもしろくない

ただ、長期連載しているだけでその分、他の連載枠を

ムダに使っているだけの老害作品。そんな認識でした。

 

だけど。

 

いざ、連載が終わるとなるともの淋しいものを感じます。

たぶんこの感情は僕だけではなく、同じく

こち亀80年代傑作説」を唱える他の人も同じなんでは

ないでしょうか。

 

そもそも僕はどうしてこち亀を「つまらなくなった」と

考えるようになっていったのだろうか?幾つか理由はあります。

 

①漫画にそぐわないモブの絵が雰囲気を壊している。

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絵の上手、ヘタについては好みもあるのでいえないけど

本来劇画に近いタッチだった漫画なので違和感アリアリ。

 

②キャラの迷走

両津って初期の「常識知らないメチャクチャ警官」から

80年代になって「体力自慢で職人並に手先の器用な雑学王」という

流れでキャラを変化させてきていました。実際にマンガで

ハスブロー社の「G・Iジョー」やリカちゃん人形、駄菓子屋にある

お菓子などの知識やプラモ・ジオラマ作りのノウハウなどを知り

「あぁ〜こんなのあった!」

「へぇ!そんなのあったんだ!」と雑学方面の知識欲を満たす

ことも多かった。この頃こち亀っていうのは僕にとっての

「サブカル 語る。」だったのです。(言い過ぎかな)。

だけどそれも90年代中頃にギャルゲーにハマった警官の登場あたりから

情報発信者というかたちのオタクではなくて情報消費者というかたちの

オタクになっていき、さらに超有名な寿司屋の親戚が出てきたことで

寿司屋も兼ねる事になり、両津のキャラそのものがワケのわからない

ものになっていった。さらに後輩の中川や麗子も狂った金銭感覚を

全面的に前に出すようになったためかやたら言動が鼻につくし

(初期はメチャクチャな性格だったけど)、上司の部長も感情的にキレる

キャラになって鬱陶しい。

 

そういったこともあってこの漫画に魅力を感じる事も減っていたし

おもしろくないだけじゃなくイラついてました。この作品を辞めることで

ジャンプの新陳代謝が活発になり、また黄金期が来るんじゃないの?と

思っていたりもしました。

 

ただ、もう最終回も近くなってくるとやはり淋しい。

普段ジャンプを買っていて最後に読んでいたこち亀

今週も面白くないな、まだ続くのかよと思っていたこち亀

昔は面白かったけど現在はただの老害漫画だと思っていたこち亀

ごめん。認識が甘かった。

 

 

漫画の面白さ云々は別として、この作品は

週刊少年ジャンプを支えている屋台骨そのものであり、40年という

長い連載の歴史のなかには自分の少年時代も含まれていることを

考えてみた時、こち亀は自分自身のクロニクルでもあるといえます。

 

なんだかんだいってもこのマンガ、僕は好きだった。

 

 

 

※昭和から平成の時代と風俗を知るという意味で

歴史資料的なマンガとなるかも。