中西麻耶4位、高桑早生5位 女子走り幅跳び
【リオデジャネイロ岩壁峻】リオデジャネイロ・パラリンピック第3日は9日、陸上女子走り幅跳び(切断など)で中西麻耶(うちのう整形外科)が5メートル42で4位に入った。高桑早生(エイベックス)は4メートル95で5位だった。
競泳男子50メートルバタフライ(運動機能障害)は小山恭輔(日鉄住金P&E)が31秒98で5位。自転車男子1000メートルタイムトライアル(運動機能障害)は、石井雅史(藤沢市みらい創造財団)が1分7秒437で6位だった。車いすバスケットボール男子は、1次リーグA組の日本がスペインに39−55で敗れ、開幕2連敗となった。
中西、世界はまだ
成績は飛躍的に向上したのに、世界は中西を突っぱねた。優勝したルフュール(フランス)が世界記録を2度も更新したハイレベルな争い。一瞬のチャンスにかける中西の勝負強さも及ばなかった。
1回目の試技でいきなり6メートル近い大跳躍を見せた。しかし、義足がわずかに踏み切り板を越えてファウル。現在は指導者がいない中西はこの日、男子走り幅跳びの世界王者・山本篤(スズキ浜松AC)がスタンドからアドバイスを送った。中西は踏み切りから全身を投げ出すように高々と跳ぶフォームが魅力だが、この日は滞空時間が短くなった。
5月に行われた日本パラ陸上選手権では、5メートル51のアジア記録を樹立した。一時は今季最高記録となり、メダルへの期待も高まった。前回ロンドン大会で記録した4メートル79を大幅に上回ってリオに入り、この日も5メートル42を跳んだが、ルフュールは5メートル83をマーク。メダルにも15センチ届かなかった。
ロンドン大会に出場する資金を工面するために右脚に義足をつけたままセミヌードカレンダーを発売するなど、競技者として批判も恐れない独自の道を歩んできた31歳。「自分のやってきたことを認めることはできている」という自信を胸に4年後を目指す。【岩壁峻】