秋本治さん、「こち亀」連載終了は40周年とコミック200巻が区切りと説明
1976年から40年続いた連載終了が明らかになった集英社発行の「週刊少年ジャンプ」人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)」作者の秋本治さん(63)3日、同社運営の特設サイト「こち亀よ永遠に こち亀年表1976→2016」で、「こち亀週刊連載終了によせて」というタイトルでメッセージを公開した。
秋本さんは「びっくりさせて申し訳ないです」と書き出したが、入れ替わりが激しい少年週刊誌で40年間も連載が続いたことについて「本当はすごくおめでたいこと」とした。17日発売の同誌で連載を終了することについては、同日に節目となるコミックスの第200巻も発売されることを踏まえ「両さんはお祭りが大好きなんですね。で、200巻ということで、区切れの200で止めるのが一番こう、ぱっと身を引くのもいいし、40周年でみんなで祝ってもらったときにスッと消える感じがやっぱり両さんらしいし、そしたらこれしかないなということで」とつづった。
秋本さんが特設サイトに寄せたメッセージ全文は次の通り。また特設サイトのURLはhttp://www.j-kochikame.com/arigatou/。
こち亀週刊連載終了によせて
びっくりさせて申し訳ないです。今日、こんなめでたい席で終わっちゃうのは寂しいかもしれないけど、本当はすごくおめでたいことで、少年誌で漫画が40年続くってことはまずありえないですよね。やっぱり、少年誌は読んでくれる方がどんどん変わるし、ましてや週刊の方は色んな新しいのを入れながら動くってのが少年誌の王道なので。そんな場所で40年描かせてもらえたことは本当に嬉しいことなんです。ましてや200冊まで出してくれたっていう、集英社と週刊少年ジャンプ編集部に作家としては本当にどれだけ頭を下げても足りないぐらいです。200巻は作家にとって、勲章みたいなものですね。
両さんはお祭りが大好きなんですね。で、200巻ということで、区切れの200で止めるのが一番こう、ぱっと身を引くのもいいし、40周年でみんなで祝ってもらったときにスッと消える感じがやっぱり両さんらしいし、そしたらこれしかないなということで。もちろん編集長とかはできるだけ描いてくださいというのもありましたけれど、やっぱり両さんの引き際としては、200冊残して40周年で祝ってもらってスッと消えるのがやっぱり一番良い大団円の場かなと思いましてそれで決めました。これ本当に作家冥利に尽きる話で、もちろんいつまでもずっと描きたい気持ちはもちろんあるし、「こち亀」のネタはまだまだ沢山あります。でもやっぱり両さんはこれで一区切りつけて、機会があれば時々遊びに行くぐらいはいいかなと思っています。
秋本治(2016年9月3日 連載40周年記念絵巻奉納式において)