最近、なぜか「岐阜」が舞台のアニメ映画が相次いで公開されている。8月公開の「君の名は。」は飛騨市、同「ルドルフとイッパイアッテナ」は岐阜市、さらに、9月公開の話題作「聲(こえ)の形」は、大垣市がそれぞれ舞台とされている。この時期に集中して公開されるのは偶然とみられ、アニメファンからは「なぜ岐阜?」と不思議に思う声も。飛騨など現地には早くも「聖地巡礼者」が続々と現れているようだ。(本間英士)
■飛騨、岐阜、そして大垣
今、最も話題のアニメ映画「君の名は。」は、夢の中で入れ替わり、ひかれ合う高校生の男女を描いた作品だ。ヒロインの女子高校生、三葉(みつは)が暮らす架空の町「糸守」は、飛騨をイメージして制作されたといい、美しい星空や山間の町に残る古い風習を、「秒速5センチメートル」(平成19年)の新海誠監督が鮮やかに描き出している。女子口調を違和感なくこなす神木隆之介さんらの声の演技も素晴らしい作品だ。
一方の「ルドルフ-」は、主人公の子猫、ルドルフがもともと岐阜に住んでいたという設定。ある日、ルドルフは長距離トラックの荷台に迷い込んでしまったが、たどり着いた東京でイッパイアッテナというボス猫と出会い、成長していく。「絶望は愚か者の答えだ」など名言を連発するイッパイアッテナが実にシブく、格好良い。作中には、岐阜城や長良川など岐阜市内の名所が多く登場する。
さらに、9月17日には「聲の形」が公開される。先天性の聴覚障害を持つ少女と、元同級生の触れ合いを描いた作品で、大今良時さんの原作漫画を作画の美しさに定評がある京都アニメーションが映像化する。作中では明言されていないが、大垣公園や水門川など、大垣市内の風景が描かれている。
■岐阜のアニメファン歓喜
「岐阜がアニメの聖地になっていることに驚きを隠せない」「そもそも、なんで岐阜?」…。インターネット上では、岐阜舞台の作品の公開が続いていることに驚く声が散見される。
岐阜県は日本のほぼ中心に位置し、多彩な自然や情緒ある街並みを抱える観光的にポテンシャルのある県だ。一方で、「岐阜県には自然や(岐阜城などの)史跡は多いが、若い人たち向けの集客スポットがあまりない」(県内の観光関係者)との指摘もある。
だが、映画を見た他県のアニメファンからは、岐阜県の風景が魅力的に映ったようだ。アニメの舞台となった場所を“聖地”に見立て、「これは聖地巡礼確定」「岐阜に行きたくなった」などの書き込みがSNSで相次いでいる。さらに、岐阜県在住とみられるアニメファンからも、「これで関西圏民に『岐阜って何があんの?』って聞かれたら、『アニメのモデルになってますけど何か?』って言える!」「この勢いで“アニメ県”になってくれ!」など、歓迎する向きが多い。
■すでに現れた「聖地巡礼者」
聖地となった岐阜県の各所には、すでに“巡礼者”たちが現れ始めている。
「『君の名は。』を見た多くの聖地巡礼目的の方が、すでに飛騨を訪れています。若い人たちから市への問い合わせも多いですね。市内で撮った写真をSNSにアップするなどして、楽しまれているようです」
飛騨市観光課の担当者は、このように語った。8月26日の公開から、わずか1週間余りの“早業”である。現地の人の間でも話題となっているといい、担当者は「以前、人気アニメの舞台となった(同県の)高山市や白川村には多くの“聖地巡礼”の方が訪れていた。こんなに描写が美しい映画の舞台に飛騨が選ばれてうれしいし、盛り上がりに協力したい」と話す。
「ルドルフ-」の岐阜市でも8月、作中に登場する「ぎふ金華山ロープウェー」が「ルドルフ-」仕様にラッピング。主人公のルドルフには、市から「特別住民票」が交付された。大垣市も、「聲の形」の聖地巡礼をするためのパンフレットを配布している。
■「ひぐらし」「氷菓」も
実は近年、深夜のテレビアニメを中心に、岐阜の存在感が高まっていた。
まず挙げられるのは、ゲームやアニメなど多くのメディアで展開した「ひぐらしのなく頃に」だろう。作中の主な舞台「雛見沢」は、世界遺産に登録された白川郷(白川村など)がモデルとされ、多くのファンが聖地巡礼を敢行した。
高山市が主な舞台とされる「氷菓」も印象深い。岐阜県出身の作家、米澤穂信さんの原作小説を京都アニメーションが映像化し、「飛騨の小京都」の風情ある街並みが心に残った。また、「僕らはみんな河合荘」(岐阜市)や、「のうりん」(美濃加茂市)も岐阜県が舞台とされている。
近年、アニメの聖地として定着した観のある県といえば、埼玉(「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」など)や、滋賀(「けいおん!」など)がまず浮かぶ。今後、岐阜もこれらアニメ県の“強豪”に割って入ってくるかどうか。観光面への好影響も含め、成り行きを楽しみにしたい。
TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画
「生物学とテクノロジーの融合 ~テクノロジーによる身体の再定義~」
TED Fellowのルーシー・マクレーはボディアーキテクト(身体設計者)です。彼女が模索しているのは生物学とテクノロジーを体内で融合する方法です。このプレゼンで彼女が紹介してくれる刺激的な作品は、ポップスターのロビンと共同開発した身体を内側から再定義するコスチュームや、飲めば香り発する汗がでる錠剤香水などなど。
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