【球界ここだけの話(647)】
広島・ジャクソン投手【拡大】
スコアボードに「0」を刻むと広島のジェイ・ジャクソン投手(28)は、満面の笑みを浮かべながら、ゆっくりとマウンドを降りる。帽子を少しだけ上げ、視線を客席に移すと何度も白い歯を見せ、拍手を全身で浴びる。
「喜びをかみしめながら、1イニングを投げている。責任感のあるところで投げさせてもらっているので、うれしい」
今季は27日までチーム最多の57試合に登板し5勝4敗、防御率1・70。150キロを超える直球にキレのあるスライダーを武器に29ホールドを挙げるなど、救援陣には欠かせない存在になっている。
日本での生活にも適応した。好きな食べ物はお好み焼きで、箸も器用に使いこなす。自慢のショートヘアについては、「ジョンソンに紹介されたバーバーワダってところの女性に切ってもらっている。髪はきれいに整えておきたいんだ」。遠征との兼ね合いもあるが、短いときには1週間に1度のペースで足しげく通っている。
「髪形はボディーランゲージで伝えることもできるし、最初さえうまくいけば、2回目以降は大丈夫。難しい髪形でもないしね」と頭をなでつけた。
快走中の鯉を支える頼もしい右腕。25年ぶりのリーグ制覇へ整髪通いはまだまだ続きそうだ。(玉木充)