残業時間の上限規制導入検討
加藤勝信働き方改革担当相は28日のNHK番組で、9月にも発足する「働き方改革実現会議」(座長・安倍晋三首相)で、長時間労働を是正するため残業時間の上限規制導入を検討する考えを示した。
現行の労働基準法は労使協定を結べば、法定時間を超える残業を認めている。これについて加藤氏は、「(労働時間の)上限は実質的にないような状況だ」と指摘。そのうえで「時間外の労働規制のあり方について検討していきたい。各業種で違いがあるが来年3月までには方向性を出したい」と語った。
また、正社員と非正規労働者の賃金差を縮める「同一労働同一賃金」の実現について、「欧州では仕事の中身だけでなく、キャリアなどを加味して賃金差が合理的か判断している。どのような賃金差が合理的ではないのかコンセンサスを図っていくことが大事だ」と指摘した。【田中裕之】