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 イタリア中部を24日未明に襲った大地震で、被災地では28日も行方不明者の捜索が続いた。地震による死者数は、27日夜(日本時間28日未明)までに291人に達した。被害が集中したアマトリーチェでは学校の耐震偽装疑惑などが持ち上がり、検察当局は捜査を始めた。

 アマトリーチェでは大部分の建物が倒壊し、230人以上が死亡した。2012年に国の補助金を受けて耐震工事を行った小学校も一角の天井や壁が崩れて大きく損壊。未明の発生で児童はいなかったものの、危うく多くの児童が犠牲になるところだった。

 28日付のレプブリカ紙などによると、12年の耐震工事は柱や壁に金属を埋め込んで強化するものだったが、損壊後の調査で、そうした工事は行われていなかった疑いが浮上した。

 また、震源から近いアクーモリでは、近年に耐震基準に合わせた改築を行った鐘の塔が倒壊。民家の上に落ち、幼い子ども2人を含む一家4人が死亡した。検察当局は、今回の地震で損壊した建物115棟について、セメントよりも砂を多く使うなどの手抜き工法が倒壊の原因になった疑いがあるとして、調査している。

 地震国のイタリアでは、過去に…

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