2016.08.21 12:15
映画『シン・ゴジラ』と『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に共に関わっているアニメーション監督の前田真宏氏。実は、前田氏は世界初のフルデジタルOVAである『青の6号』を手掛け、映画『MATRIX』のスピンオフアニメ作品『ANIMATRIX』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の監督の一人であるなど、最先端のアニメーション映像を送り出し続けている。その一方で、前田氏は「日本アニメ(ーター)見本市」では、一切CGを使用しない手描きによるアニメーション作品も手がけているという。そんな前田氏にアニメの進化と未来についてお話を伺った。
©1998 小澤さとる/バンダイビジュアル・EMIミュージックジャパン
©1998 小澤さとる/バンダイビジュアル・EMIミュージックジャパン
©nihon animator mihonichi LLP.
©nihon animator mihonichi LLP.
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この後、前田さんは人工知能が描いた「レンブラントの新作」についても言及され、「アートの世界でのはまだ模倣の範疇内だが、あっという間に飛び越えられるかもしれない。哲学、考え方という部分までコンピューターが覚え出したら、どんな抽象的な方向へ向かうのか?すごく興味があって、ワクワクしている」とおっしゃられていた。
手で描くことにこだわりを持ちつつも、最新のテクノロジーも同等に取り入れる稀有なクリエイターの姿がそこにはあった。
【プロフィール】
前田 真宏(まえだ まひろ)/1963年生まれ。アニメーション監督。株式会社カラー所属。東京造形大学在学中より『風の谷のナウシカ』『超時空要塞 マクロス』などの作品にアニメーターとして参加。その後スタジオジブリ、GAINAXを経て92年有志と共にアニメーションスタジオGONZOを設立。98年OVA作品『青の6号』で監督デビュー。代表作は『ANIMATRIX The Second Renaissance 1&2』、『巌窟王』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』など。
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』ではコンセプトデザインとして参加。短編シリーズ『アニメ(ーター)見本市』にて『西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可』、『Kanón』、『ハンマーヘッド』の監督を務める。庵野秀明が脚本・総監督を務める実写映画『シン・ゴジラ』(全国東宝系公開中)ではゴジライメージデザインで参加している。
TV番組リサーチ会社を経て、現在フリーランスのリサーチャー&ライター。映画・アニメとものすごくうるさい音楽とものすごく静かな音楽が好き。
WEBSITE : suburbangraphics.jp