ここから本文です

民進代表選 前原氏が出馬の意向 細野氏は見送り蓮舫氏支持へ

産経新聞 8月10日(水)7時55分配信

 民進党の前原誠司元外相は9日、岡田克也代表の任期満了に伴う党代表選(9月15日投開票)に出馬する意向を固め、旧社会党系グループを率いる赤松広隆前衆院副議長に支援を要請した。前原氏と同じ非主流派では、細野豪志元環境相が9日、不出馬を表明し、蓮舫代表代行の支持をにじませた。共産党との共闘を進める主流派と、路線転換を迫る非主流派による対決と想定された代表選の構図が変わりつつある。

 関係者によると、前原氏は赤松氏との会談で、立候補に必要な推薦人20人について、自身のグループ「凌雲会」から約10人を集め、残りを大畠章宏元国土交通相の「素交会」と旧維新の党グループなどから確保する意向を説明したという。

 赤松氏は近く自身のグループ議員を集めて対応を協議する。党内保守系の筆頭格の前原氏は、リベラル系の赤松氏と組むことで「党一丸となって取り組む姿勢」をアピールする狙いがあるとみられる。

 ただ、凌雲会には前原氏について「勝ちきれない」(中堅)と出馬に否定的なメンバーが多い。前原氏がグループを確実に固め、実際に出馬できるかどうかは不透明となっている。

 細野氏は9日、自身の派閥「自誓会」の会合を開き、不出馬を確認した。記者団には「今(代表が)誰ならば国民に受け入れられるか。それが私かどうかを熟慮した」と述べた。その上で、出馬を表明している蓮舫氏を「極めて有力な候補」と持ち上げた。蓮舫氏との面会で共産党との共闘の在り方などを確認し、支持の可否を最終判断する。

 細野氏はこれまで、共産党との共闘を深めた岡田執行部を批判し、非主流派の前原氏らと連携してきた。細野氏は次の党代表について「執行部・反執行部の枠を乗り越え党を一つにしてくれる人が一番望ましい」とも述べ、蓮舫氏に寄り添うような姿勢も見せた。

 一方、前原氏も8日発売の月刊誌「世界」で、次の衆院選で共産党との選挙協力を条件付きで認める方針に転換した。党運営の根幹となる民共共闘の是非を曖昧にしたまま、代表の座を争う構図が浮かび上がってきている。(坂本一之)

最終更新:8月10日(水)10時31分

産経新聞

ポケモンGO人気 懸念も増幅