生保各社 “長寿への備え”に新タイプの保険

生保各社 “長寿への備え”に新タイプの保険
日本人の平均寿命が延びて老後に必要なお金が増えているとして、生命保険各社の間では、一定の年齢以降は期間の上限がなく、毎年、年金を受け取ることができる新しいタイプの保険を開発するなど、“長寿への備え”に対応する動きが出始めています。
このうち、大阪に本店を置く生命保険会社は、契約者が亡くなったときの死亡保険金の額を減らす一方、一定の年齢に達してからは、契約時に決めた額の年金を毎年、受け取り続けることができる「長寿生存保険」と呼ばれる新しいタイプの保険の販売を今年度から始めました。
給付期間が定められた一般的な保険と違って、いつまでも年金が支給されるのが特徴で、例えば50歳の男性が、70歳以降、毎年60万円の年金を受け取る条件で契約した場合、89歳に達すると受け取った年金の総額が、支払った保険料を上回るということです。
「日本生命」の田中聡執行役員は「長寿化に伴って、老後の生活費などの不安が大きくなっていて、自助努力による備えが大事になっている」と話しています。
一方、別の生命保険会社では、手術などの際に保険金が支払われる「医療保険」に加入できる年齢の上限を、75歳から85歳に引き上げる動きもあります。日本人の平均寿命は、おととしで女性が86.83歳、男性が80.50歳と、いずれも10年間で1歳以上延びていて、生命保険会社の間では、“長寿への備え”に対応する動きが出始めています。