キスマイのコンサートの当落はネットで見られるらしい。簡易書留の問い合わせ番号まで教えてくれるらしい。勿論コンサートの申し込みもネットだ。
友人に教えられた時に私はこう言った。
「神なの?それどこの事務所の話?」
私が応援しているV6と同じ事務所な上にレーベルメイトとは到底思えない差だ。
V6のコンサートはと言えば、せこせこと郵便振替の用紙を手書きし、手数料をプラスしたチケット代を先振り込みし、当落が開始したと聞けばおよそ20秒ごとに10円のナビダイヤルに申し込み名義毎になかなか繋がらない電話を場合によっては何時間も掛け続ける。当たればめでたくチケットが届くが、外れても手数料の700円は差し引かれて郵便振替で手元に戻ってくる。平成も27年になった現代でこの手間はなんだ。V6の、と書いたがジャニーズのコンサートに行きたいと思ったら大体この方法である。
近頃はJrや若手グループのコンサートは当選をメールで知らされてからチケット代を振り込む方法になったが、それでも肝心の振り込みは振り込み用紙をせこせこと手書きで量産し、郵便局にわざわざ出向いて振り込まなければ行けない。ネットバンキングなどというものには勿論対応していない。もう1度言うが今は平成27年、西暦2016年だ。ネットでなんだって買えるこの時代に。さすがジャニーズ事務所と言うほかない。*1
冒頭でキスマイの申し込みのことを私に教えてくれた友人はこう言った。
「当たり前のことなのに、今までを考えるとすごいことのように感じるよね」
そう。今までを考えると。
私はふと思い出した、史上最低のチケット申し込みを。
あれは2000年のJ FRIENDSカウントダウンのチケット申し込みだった。
『カウントダウンチケット大抽選会』と称して、まだ空き地が目立つお台場を寒空の中延々と歩かされた。
そして商店街の福引きのアレで当落が決まったのである。
こんなに力業でチケットの当落が決まったのを後にも先にも私は見たことがない。
無駄だらけの抽選会を順を追って説明しよう。
J FRIENDSのCD「I WILL GET THERE」にカウントダウンコンサートのチケット応募券が封入されていた。カウコンに応募するためにはこの応募券を指定の事務局に送ってチケット購入の表明をする必要があった。ここまではわかる。
それに応募するとお台場抽選会への参加ハガキが返ってくる。ここからしてもうおかしい。なぜそこで抽選を完了しない。
12月の寒々としたお台場を4ヶ所の抽選会場*2に分けられたオタクたちが延々と列を成し、ガラガラと福引のアレを回して文字通り自らの手で当落を決するのだ。
そう、お台場まで足を運び延々と続く列に並んだところで外れることも大いにあり得るのだ。なんという無駄。
そしてここで当選と相成った幸運の持ち主は、更にフジテレビまで足を運んでチケットの引き換えをするのである。福引をしたその場でチケットが貰えるわけではなく、さらに移動しなければならない。ここまで来るとクレイジーだ。もう一度言うが12月のお台場だ。私が貧乏学生だったからかもしれないが、とにかく徒歩でお台場中を引きずり回された記憶だけが残っている。
チケット1枚買うのにこの労力。
ほんの15年前までここまで頭がおかしい不毛なことが行われていたことを考えると、当落がネットで見られるなんて最早神レベルなのだ。
「昔はこんなに苦労したんだ、若者よ甘えるな」なんて言う気は毛頭ない。逆にこの15年間ジャニーズ事務所及びファミリークラブは何をしてきたのかと問いたい。Jr情報局がようやくハガキからネットに移行というひとつ取ってもお察しだろうが。
前払いでもいいからクレジットカードでネット決済させて欲しいし、ネットバンキング使わせて欲しい。会員サイトあるんだからそこで申し込みから当落まで一括管理して欲しい。声を大にして主張するが、2020年になってもきっとこの望みは叶っていないだろう。
ジャニーズ事務所が進化するのが先か、自分がオタ卒するのが先か。最高に不毛なほこたてを繰り返している。
抽選会にあたっては以下のブログを参考にさせて頂きました
http://homepage1.nifty.com/peridot/J-FRIENDS/odaiba/ODAIBA.html