2016-07-09

フリーランス宣言をする大学生を見て思い出す

就活失敗】40社受けて内定ゼロのぼくはフリーランスで生きていく

http://www.iwata09.com/entry/iwatafree

を読んだ。

大学卒業したけどフリーランスで生きていきます!」というエントリーを以前も読んだことがある。

流行り?

気持ちは分かる。

オレもそうだった。

就職したくなかった。

好きなことをして生きていきたかった。

大学の途中から私はローカル劇団に入っており、裏方や脚本を書いていた。

劇団と言っても数人ぐらいしかおらず、サークルと呼んだ方がいいだろう。

サークル主宰は「お前らを芝居で食わしてやりたい」と言っていた。

本人もバイト生活していたのに。

私はそれができたらいいなと思った。

芝居だけじゃなくて、書くことで食べていければ。

それからバイトをして、脚本を書いて、稽古をしながら脚本を直して、公演をするというゼロが始まった。

1〜2年たってから生活が辛いだけであることに気づいた。

脚本を書くのが辛い。

稽古をしながら脚本を直すのが辛い。

バイト生活から抜け出せる将来が見えない。

当然だ。

年に2〜3回しか公演はしないし、それ以外の営業活動はしていなかったのだから

同級生はみんな大きな会社に勤めたり公務員になったりしている。

サークル主宰を含め、5コも10コも歳上で、芝居をしながらバイトをしている人は、地域内では何人もいた。

その人達は平気そうだった。

その、将来も、今も、不安定生活が。

不安定イコール自由

私は、その不安定さに耐えられなくなった。

元々親に言われるままに中学受験私立に入り、それから大学卒業した。

組織で生きること、親、上の人に従うことに慣れきっていた。

さら自分の考えだけで、能力だけで生きていく、のはムリだと思った。

もうこれは性格問題だと思う。

組織で働ける人と、組織で働けない人がいる。

しかも私は個人で営業する能力もなかった。

大学卒業してから3年ぐらいして、会社就職した。

運が良かった。

就職できていなかったと思うとゾッとする。

それが10年ぐらい前の話。

今は結婚して子どももいる。

会社は辛い。

でも、就職しないよりはマシだったと思う。

そして、不安定自由の辛さを味わったのも良かったと思う。

すぐに就職していれば、「ああ、芝居とか書くことで生きていきたかったなー」などと今でも寝ぼけたこと言ってたかもしれないからだ。

しかし、自由に生きて、やっぱムリだから就職するというのは、時間が経てば経つほど難しくなるので、リスキーなことだと思う。

トラックバック - http://anond.hatelabo.jp/20160709083144

記事への反応(ブックマークコメント)