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【参院選】
改憲勢力「3分の2」勢い続く 最終盤情勢 民進は苦戦
第24回参院選は10日に投票が行われ、即日開票される。自民、公明両党などの「改憲勢力」は最終盤でも優位に選挙戦を展開。憲法改正の国会発議の条件となる3分の2(非改選と合わせて162議席)に必要な74議席を確保する勢いを維持している。与野党の党首は選挙戦最終日の9日、各地で最後の訴えを行う。
選挙戦では、安倍晋三首相(自民党総裁)の経済政策「アベノミクス」の是非に加え、消費税増税の再延期に伴う社会保障政策や安全保障関連法の是非、憲法改正も争点となっている。
自民党(改選50)は60議席に迫り、公明党(同9)も10議席超えが確実な情勢だ。改憲に前向きなおおさか維新の会(同2)も勢力を伸ばしそうだ。非改選の改憲勢力は自民、公明、維新の3党に日本のこころを大切にする党や改憲に前向きな無所属・諸派4人を加えた88議席。このため、今回改選で74議席を確保すれば「3分の2」に達する。
安倍政権下での改憲阻止を共通目標とする民進、共産、社民、生活の4野党は、32の改選1人区で候補者を一本化した。だが、20選挙区で自民党が優勢。野党統一候補が優勢なのは4選挙区程度にとどまり、選挙戦序盤から支持の広がりがみられない。