もろもろ落ち着きました。声をかけてくださった方へのご報告をかねて、今の気持ちを正直に書いておこうと思います。この子なにやってんだろう・・・という目線への回答にもなったら幸いです。
2年数ヶ月ほどお世話になった会社を辞めました
新卒で入社してから2年と数ヶ月、お世話になった会社を退職しました。今まではアパレルメーカーでOLをしつつライター業をしていましたが、これからはフリーライター 兼 Web編集者。文章を書くという、好きなことを生業として生きていこうと思います。
せっかくフリーランスという選択をしたのと、興味があることにはどんどん挑戦していきたいタイプなので、変化する毎日を楽しんでいけたら。
やりたいこと=副業ではダメだったのか
OL兼ライターでやっていたわけで、そのまま続けるのはダメだったのか。何もやめる必要はなかったんじゃないかって、よく聞かれます。
OL業はとても楽しかったです。職場で同僚と恋バナをしたり、終業後に飲みに行ったり、上司から娘さんの話を聞いたり。ただ、同時に理不尽な社外対応、意味のないミーティング、いてもいなくても変わらない自分の存在は嫌でした。OLとしての私の生活は、プラスマイナスゼロだったんです。
しかも終業後にライターとしての私になって考えたら、驚くほどマイナスでした。
副業じゃない、本気なんだといっても、実際に時間をさいている時間量はかみ合っていない。有休を使うにも限度があって、クライアントさんに調節してもらっていました。午前9時の出勤前にミーティングをしてもらったり、お昼休みに最寄り駅まで来てもらったり。午前中に話した案に手をつけられるのは帰宅後、日付が変わる直後なんていうのはザラで。
この、自分の気持ちと行動がかみ合っていない状況は、本当につらくて苦しかったです。
退職するにあたって、3年たたずして辞めるなんて、その職業の本質も理解していない・・・との声もありました。でも、むしろ本質を理解してしまったら危うい、良くも悪くも染まっちゃダメっていう本能的な警告のほうが大きかった。
だって、私はライターを生業にしたいしフリーランスでやりたいのに。このOL兼ライターの生活には、慣れても染まってもダメ、だってこれがわたしの理想の将来像じゃない、そんな気持ちのほうが大きかったんです。また、後述しますが、3年たとうがなんだろうが私はOLのプロにはなれない痛感もしました。
新卒フリーランスを選ばなかった理由と利点
生意気なことをいいつつ、そもそも私が新卒でフリーランスにならなかった理由も。
1番は大きいのは、これから仕事関連で関わるクライアントや協力者にも、わたしの文章を読んでくれる方にも、会社員生活をしている人が圧倒的に多いと思ったからです。相手の生活サイクルや気持ちを体感することはこれからの仕事上での肥やしになる、3年以内という長さであればベットする価値があると判断をしました。
結果的に、机上の空論を経験談に変えることができました。会社員の方は独自の「気持ちの置きどころ」をもっていて、仕事をする人としない人の差、分業の曖昧さ、そういうよくある社会のグレーゾーンを理解しつつも自分を保てる社会適合者だと知り、それ以上に、やりたいことをやる楽しさを痛いぐらいに理解しました。この気持ちは会社員経験をしたバイアスが少なからずあり、新卒フリーランスを選ばなかった利点かだと思っています。
まあ活用できるかはこれからの私次第ですね、ライターとして働けている喜びを、忘れないでいようと思います。
仕事、楽しんじゃダメですか?
好きなことをして、やりたいことで生きるというと、そんなに世間は甘くないって思いますし、言われます。楽しいことだけじゃ食べていけないとか、私はライターの夢を語らずとも耳にしていました。きっと私の知らないところでも言われている人や考えている人はいるのでしょうね。
確かに好きなことだけをして稼がないと、お金に困ることが増えます。お金を稼ぐには、自分なり物なりが動き働く必要があるので、困らないためには「働かなくてはいけない」かのよう。まったく何も働かなくて稼がなくて、いざっていうときにお金がなかったら身のちぎれるような思いをします。親しい人が病気になってもお金をだせない、趣味は諦めなきゃいけないし、血をわけた子の命や将来がかかった決断を、無責任に放り投げるしかないかもしれません。
だからたぶん、お金が定期的に入ってくる会社員はすごいし、安定している職業って魅力的に感じるんだと思います。お金はそのまま、自分の大切なものを守る力に直結するから。
でも、それは仕事を楽しんじゃいけないってことじゃないんですよね。むしろ、「好き」とか、「楽しい」って気持ちは殺せないからこそ、将来をゆだねる力につなげるべきだと思います。
思いかえすと、私が一番自由に使えるお金がなかったのが大学入学前でした。受験費用と生活費と学費と・・・、本当に出したいお金が多くて。でも1日は24時間しかなくて、時給は決まっていて、いつも圧迫された気持ちでいました。学校のない日はぐだぐだしたかったし、課題は納得いくまで時間をかけたかったし、放課後はみんなとマックに行きたくて、夜は思う存分寝たかったんですけど、そうしなかったのは声上げて助けをもとめて、現状を打破する勇気がなかったからなんですよ。
そんな弱虫な自分でも、やっぱり「好き」なライター業は諦めきれないから続けるし、「好きな」ライター業の足しになるし「楽しい」であろう大学に行く費用はためました。数十連勤とかしたって高校辞めたって、やっぱり好きとか楽しいとかっていう気持ちは動力になっちゃうから。
そんな動力が仕事に向いたら、とっても強い。それこそできないことなんて、ほぼないと思います。だから好きとかこうなりたいって気持ちを無視するのではなく、好きなことを生業にする生き方をしたい。自分の中のエネルギーをうまく使って生きたい。
好きっていう、楽しい気持ちには勝てないよ
負の方向でも「好き」とか「楽しい」って気持ちは無視できないと思います。
なんでフリーランスなのか。
— 中馬 さりの (@chuuuuuman) 2016年5月31日
明日、会社に行かなくてよかったら掴めた機会。今日、会社に行かなければ会えた人。今、会社じゃなければ試せた思い付きが、もったいなくて惜しかったからです。
上記のものを捨てて、苦しくて悔しくて歯ぎしりする可愛くない女子になりそうだったからです。笑
好きとか楽しいって気持ちは大きすぎるから。それを我慢すると、悔しくて、つらくて、歯ぎしりする気持ちになりませんか?
140文字文字で抜き取れば、恰好のいいフリーランス論みたいな感じ。ですけど、例えばとっても美味しそうなチーズケーキを前にして食べないでいるのと同じ感覚なんです。絶対楽しいファイナル〇ァンタジーの新しいやつを手に入れた直後とかね。もう、やりたくて他のことが手につかないっていうくらいの好き、それを我慢しているような状況です。
そんなのを抱えた歯ぎしり状態で、好きに生きている人の応援ができるほど私は人間ができていない。だけど好きな人や友達、将来できるかもしれない自分のこどもが「好きなことをやりたい」と言ったら全力で応援したいです。関係性によってはお金だって出したいし、時間的にも力を貸したい。
私は良くも悪くも感情的な人間です。だから、自分を抑圧した状態でも「私は我慢してるのにどうして」って、とっさに思わない自信がありません。そんなこと、好きな人たちに思いたくないのに。
しかも抑圧していたら、いつ爆発するかわかったもんじゃないんです。結婚などを経てとどまりたいと思う場所ができた時に、すぐ決断するための今の行動、場所を選ばない働き方です。
本当にフリーランスで生きていけるのか
いろいろとつづりましたが、本当に私はライターとして食っていけるのか。まあ、まっとうな疑問ですよね。今のところ大丈夫です、食っていけますし、食っていきます。ライターという職業は、どこからどこまでで線を引かれているのかわかりませんよね。かくいう私も、特別な資格をもっているわけでもありません。
わたしがライターと名乗りだしたのは、クライアントさんから「うちのライターさん」と言ってもらってから。文章でお金をもらって数か月後だったと思います。高校3年生の時でした。
なので受験前や就職活動中はお休みをとったものの、ライター歴はだいたい6~7年ほど。お金が一つのバロメーターとなるなら、執筆業務だけで恐れ多くもOL時の月収から2~3倍は稼がせてもらっています。だからね、きっと大丈夫。好きなことをする時間はあっという間で、その中でいろいろな出会いや挫折や助言をいただけるから、たぶん生きていけます。
無理という言葉と甘くない世の中
素朴な疑問なんですが、大丈夫じゃない状態っていうのは、どういうのをいうんでしょうか?ホームレスになって飢えて死んでしまうこと?借金まみれで体を売るしかないこと?独りになること?
確かに、どれも怖いですね。でもわたしは、諦めてどうでもいい時間を何時間も何年も過ごすのも苦痛です。自分のこどもや好きな人、私の後にライターになった人に、「そんなの無理だよ」って根拠のない押しつけをしてしまう未来の自分なんていりません。甘くない世の中で実際に試して「自分はここでつまずいたよ」って経験談を伝えたいです。
ただ、会社員の方々が社会適合者だなあと思いつつフリーランスを選ぶのは、自分がグレーゾーンを許容できない、無理して我慢してっていうのができない、ともすれば社会不適合者だって自ら認めるようなもの。私にとってはOLを極められないことこそ甘くない現実で、ちょっとセンチメンタルなのも本音です。
どうして24才独身OLとタイトルで使ったのか。それは会社勤めに対するまぎれもない未練と尊敬です。先輩方や同期に恵まれました。
ごまかさない今の気持ちとこれからと
好きだったりやりたいことがあって、今は副業としてやっているけどいつか独立って考えている人は、大きな爆弾かかえてストレス社会という戦場にくりだしているようなものかと。だから、頑張ってほしいなって思うし、お互い、爆弾は起爆剤にしたいです。
好きな趣味、楽しい仕事をしながらママをされている方は、かっこいい。憧れます。ていうかもう主婦さんってリスペクトですよ。わたしも胸張ってそんな風になれるのかしら。
会社員やっている方は本当にすごいと思います。ただ体壊さないようにがんばってほしい。やりたいこととか、こんな風になりたいっていうのが見つからないんだっていう声をかけてもらうこともあるけど、たぶん小さなやりたいことを消化していったら、わらしべ長者のように出会えるのでは。
ただ、好きなことを仕事にする方法論はやっぱり必要ですよね。どんな仕事が、理想の将来像を描くためにピッタリなのか、知る必要は絶対にある。
国語が充実していて素敵な本もたくさんある日本では、文章を書くことを生業にしたいって人も多いと思う。そんな人が「え、ライター?(笑)」って言われない社会にしたいし、ライターって選択肢をもっとメジャーにしていきたい。
四半世紀をむかえつつ、野望は大きくそんなことを思っています。これからも、よろしくお願いします。