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「外国の知人を店に残せず」犠牲の現地男性

日本人を含む外国人らが殺害される事件があったレストラン=ダッカで2016年7月3日午後1時39分、小出洋平撮影

バングラ国籍理由に「店からの立ち去り」許されたが……

 【ダッカ岩佐淳士】バングラデシュ人質テロ事件では、日本人7人をはじめとする外国人が標的とされたが、3人のバングラデシュ人も犠牲となった。そのうちの1人の男性は、武装集団からバングラ国籍であることを理由に立ち去ることを許されたが、同行の知人を見捨てられないと一緒に店に残り、命を落としたという。

 1日に起きた人質テロ事件の犠牲者20人の内訳は、イタリア人9人▽日本人7人▽バングラ人3人(1人は米国との二重国籍)▽インド人1人−−だった。

 米紙ニューヨーク・タイムズによると、バングラ人の男子学生ファラズ・ホサインさん(20)は、現場となったダッカのレストランで女性2人と夕食をとっていた。武装集団は、ホサインさんや頭部を隠すヘジャブを着けていたイスラム教徒の女性客に対し、現場を去っていいと話したという。

 一方でホサインさんと同席していた女性客2人が洋服を着ていたうえに、それぞれが「インドと米国から来た」と答えたことから、その場に残るように命じられた。そのためホサインさんも店を離れず、犠牲者の一人になったという。

 地元紙デーリー・スターによると、ホサインさんはバングラ国内有数の複合企業グループ「トランスコム・グループ」の経営者の孫だった。米国の大学で学んでいたが、5月からバングラに一時帰国中、凶行に遭った。

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