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 パリを貫くセーヌ川が長雨で増水している。観光客に人気の遊覧船は運航を見あわせ、川沿いにあるルーブル美術館やオルセー美術館は3日、臨時に休館する。堤防を越えるレベルにはまだ達していないものの、地下などに展示している所蔵品を、念のため「避難」させる。

 市民がそぞろ歩きを楽しむ河岸は水につかり、水辺のカフェやレストランも軒並み閉店した。水かさが増して橋をくぐれない船も続出している。川沿いを走ってパリとベルサイユ宮殿方面とを結ぶ鉄道路線の一部は、運行を見合わせた。

 被害はパリ近郊で目立ち、浸水のため体育館などへの避難を強いられる住民が相次いでいるほか、停電した地区もあるという。(パリ=青田秀樹)