蓮實重彦さん 元東大学長、最高齢80歳で受賞
山本周五郎賞には湊かなえさん
第29回三島由紀夫賞と山本周五郎賞(新潮文芸振興会主催)の選考会が16日、東京都内で行われ、三島賞には蓮實(はすみ)重彦さん(80)の「伯爵夫人」(「新潮」4月号掲載)、山本賞には湊かなえさん(43)の「ユートピア」(集英社)が選ばれた。賞金各100万円。贈呈式は6月24日に都内で開かれる。
最高齢での三島賞受賞となった蓮實さんは東京都生まれ、東京大文学部仏文科卒。同大教養学部教授などを経て1997年から2001年まで学長を務めた。映画評論でも著名。今回の受賞作は、日米開戦前夜の日本を舞台に、旧制高校生が魅力的な女性たちと繰り広げる性の冒険を官能的に描く。これが3作目の小説となる。
三島賞は「文学の前途を拓(ひら)く新鋭の作品」が対象のため、年配で東京大学長経験者の候補入りは話題となったが、小説家としては新鋭とみなされた。【内藤麻里子、鶴谷真】