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ハノイとホーチミンで「International Higher Education Day in Vietnam 2016」(主催:Vietnam International Education Development, Ministry of Education and Training)が3月5日と6日に、開催されました。1回目、2回目に続き、今回は3回のレポートの最終回。
ベトナムでは、転職率が20%程度に達することから分かるとおり、ベトナム人は比較的短期的な視点でメリット・デメリットを判断するようです。これは、ベトナムの経済状況が目まぐるしく変化しているため、日本と比較して転職によるチャンスが多いことも関係しているでしょう。
そのため、長期的な視点で従業員を教育して育てていくという発想とはなかなか相いれません。
これは留学生獲得の現場でも感じました。ベトナム人の視点では、「どこに行けば自分のキャリアその他でメリットになるのか」について、日本人からすれば冷徹と思えるほどに考えているときがあります。
「自分の条件に合わなければ、この大学ではなくても良い。むしろ日本でなくても良い」とする考え方は、「この開発現場が、エンジニアとしての自分のキャリアに役に立つか。この会社でもう少し働くことについても、エンジニアとしての自分のキャリアに役に立つか」という見方で転職をしていくことと同じように思います。これも、知の奪い合いにおいて、優秀なベトナム人材が売り手市場だからなのでしょう。
日本企業の場合、日本的経営の良さはありますが、中国、韓国、シンガポールといった他国のベトナムに対する投資や経済活動と比較して相対的に立場が弱くなりつつあります。受け身で学生を受け入れるのではなく、より積極的にベトナムの大学教育にも参画し、自社にとって理想の人材を育成していくという考え方が今後必要になってくるのかもしれません。
日本の製品や工業力を一つの理想とするベトナムの視点、そしてこれを支える優秀な日本人エンジニアのようなベトナム人エンジニアはどのようにしたら育成できるのかについては、ベトナムの高等教育機関における工学教育の一つのテーマと言えるでしょう。
ベトナム側から相談を受けたり、日越双方の高等教育機関が参画する場で議論した経験から言うと、民間企業にできることも多いように感じます。
すなわち、学問的な理論性の議論は、日越の「学学」連携によるアカデミアの領域ですが、長期のインターンシッププログラムもカリキュラムに組み込まれているベトナムの大学においては、実践力を併せ持つエンジニア養成は、日本からの「産学」連携に期待していることだと感じています。
ベトナムの大学では、企業からのニーズに応じてカリキュラムを柔軟に変更できる場合もあります。組織として新入社員を育てていくことは、日本企業の最も得意としていることの一つですが、大学まで巻き込んだ人材育成を実施することは日本では容易ではありません。
しかし、ベトナムではそれも十分可能だと感じており、このような動きが今後広がっていくことを期待しています。
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