第2話の視聴率は19.1%
このドラマは白黒をはっきりさせる内容で、
展開もサクサクしていますから、後味がすごくいいんです。
またちょっとした小ネタも面白いですし、
深山が作る料理もドラマの魅力を引き立たせています。
刑事事件ものだとマンネリになりがちですが、
定番とは違う新鮮さがありますね。
前回のおさらいはこちらからどうぞ。
今回の事件は窃盗ですが、
殺人ではない案件を扱うことにも注目です。
☆CAST
深山大翔・・・松本潤
佐田篤弘・・・香川照之
立花彩乃・・・榮倉奈々
藤野宏樹・・・マギー
明石達也・・・片桐仁
戸川奈津子・・・渡辺真起子
丸川貴彦・・・青木崇高
吉田果歩・・・山下リオ(第3話ゲスト)
宮崎冴子・・・麻生祐未(第3話ゲスト)
川口社長・・・鶴見辰吾(第3話ゲスト)
斑目春彦・・・岸部一徳
(敬称略)
Request.3のあらすじ
深山はパラリーガルの藤野の弁当を食べていたが、
味が薄いと気づき、自前のソースをかけて彼にすすめた。
近くにいた明石と戸川もつまみ食いをはじめ、みんなで喜んでいたのだが、
佐田が新しい案件を持ってやってきた。
依頼人は、建設会社で働く吉田果歩の実の母だった。
彼女-宮崎冴子の話によれば、
果歩は会社の金庫から現金1000万を盗んだとされ、
警察に逮捕されてしまったというのだ。
国選弁護ではないので金額が高くなると彩乃が言うと、
冴子は老後の生活資金として貯めていた1500万を使ってくれという。
依頼人・被疑者ともに女性だったため、
今回は彩乃が主任弁護士として事件を担当することになった。
問題の金庫の暗証番号は社長と専務、
そして経理を任されていた果歩の3人しか知らなかった。
しかし、社長と専務は事件のあった当日に出張でいなかった。
また警察による果歩の自宅の家宅捜索で、
押入れから1500万の現金が発見されたため、彼女の犯行と断定された。
果歩は取調べで潔白を主張し、
押収された現金はすべて自分で蓄えたものだと言った。
だが、事務員として働く彼女の手取りは18万しかなく、
月に7万貯めたとしても勤続年数が6年しかないため、500万にしかならない。
どう考えても限りなく「黒」に近かった。
そんな状況ではあったが、彩乃と深山は拘置所に接見に行く。
ところが果歩は実の母が依頼人だとわかると、
急にかたくなになってしまった。
親子の間には何か複雑な事情がありそうだが、
深山は消えた1000万について再検証を開始する-。
注目の台詞
※佐田が深山に彩乃のサポートを命じる
佐田「深山、あれ美味く味付けしてやれよな。
あいつはまだまだ素材そのまんまだからな」
深山「いくら調味料が良くても、素材が良くなかったら美味しくなりませんよ」
※被疑者の苦しみ
果歩「あなたに何がわかるの?
あなたみたいにいい大学出て、弁護士になるような人生を送ってきた人に・・・」
※佐田のポリシーとは
佐田「俺は依頼人が望むことを最優先するからだ。
そこでもし黒だとわかっても依頼人が白だと主張するなら、
嘘をつかない範囲で白だと証明する方法を考える。
刑事弁護とは本来そういうものだ」
※検察と対峙する彩乃
彩乃「こちらが裁判所に請求を出しても、邪魔をするのは検察じゃないですか」
丸川「本当に保釈させたいなら、
罪を認めさせて示談にしてくることですよ。まあ、結果は変わりませんよ」
※依頼人にとっての利益は何か
斑目「依頼人の利益って何だと思う?」
彩乃「依頼人の要求を叶えてあげること・・・ですよね?」
斑目「うん。きっと、それも正解だ。
でも、その要求が依頼人の人生にとって必ずしも良く働くとは限らない」
彩乃「では、斑目先生は裁判で無罪を取ることが、
吉田さんにとっての利益だと・・・」
斑目「利益が何かなんて決まった答えはないんじゃないかな。
でも、弁護人はそれが何かを判断しなきゃならない。
それができるのは、吉田さんと向き合ってる君だけだ。
判断しなさい。君は弁護士だろう?」
※彩乃の決意
彩乃「私はあなたの弁護人です。だけど、あなたの苦しみは私にはわかりません。
だからもし、自分だったらどうするか考えました。
私はおかあさんに会うために、
何年も必死で働いて貯めてきたお金を、盗んだお金だなんて言われたくない。
そんな姿でおかあさんに会いたくない。
私だったら、戦って無実を証明して、おかあさんに会いたい。
私にあなたの無実を証明させてください。お願いします-」
※彩乃に出した料理を食べてもらえなかった主人公
深山「まったく・・・食べ物には罪はないんにね」
第3話の感想
たいていのサスペンスものは殺人ばかりで、
やや食傷気味なところがあったんですが、
このドラマは斬新な切り口で勝負してきましたね。
そもそも日本の刑事事件は殺人だけではないですから。
しかも、生き別れた母親との人情劇を上手に絡めて、
ホロリとさせられたりしました。
果歩のおかあさんは、
末期のすい臓がんで余命いくばくもなかったんです。
2人で三角屋根のきれいなお家に住むのが夢だったんですが、
様々な事情により、それが叶うことはありませんでした。
自分を置いて出て行ったおかあさんに対して、
果歩は愛情と憎悪の入り混じった感情を抱いていましたが、
最後はやはり、おかあさんが亡くなる前に一目会いたいと思ったんです。
そんな彼女を助けるべく、彩乃と深山は奮闘しました。
真犯人は大手企業に賄賂を渡していた社長でした。
不正がばれてしまうのを恐れて、果歩に濡れ衣を着せようと企んだんです。
勧善懲悪と底の深いヒューマンドラマの組み合わせは、
テレビ黄金期の時代劇を彷彿とさせました。
2013年の夏に同枠から誕生した「半沢直樹」も、
時代劇テイストだったという説がありますが、
TBSはかつて「大岡越前」という大ヒット作を生み出していますから、
その手法はまだ残っているのかも知れません。
法によって弱きを助け、
社会にはびこる悪を裁くというのはいいですね。
深山の少年時代も気になるところですが、
彼の父親は冤罪にでも巻き込まれたのでしょうか。
彼が「事実」をとことん探求するのは、
幼い頃のトラウマのせいかもしれません。
次回も注目して観たいと思います。