目次
第Ⅰ部
書店のコンシェルジュ
ヘイト本と書店1
ヘイト本と書店2
出版文化を守るもの
本の宛て先
本を売る自由
出版の大衆化
赦しはどこに――『絶歌』について
シニシズムとリアリズム
コミュニケーションを駆動させるもの
本の生命
返品率抑制は正しいやり方なのか
書店に生活提案は可能か1
書店に生活提案は可能か2
パッケージこそが商品だ
第Ⅱ部
一九六○年代憲法論の瑞々しさ――上山春平『憲法第九条 大東亜戦争の遺産』
これが戦争のリアルだ!――『戦争と性』にみる「道徳的頽廃」
戦争の終わり方――『永続敗戦論』『1945 予定された敗戦』
民主主義とカオス――『民主主義って本当に最良のルールなのか、世界をまわって考えた』
「君が代」を強制した瞬間に崩壊する推進派の論拠
「物語」を売る
出版の量的なシュリンク――返品抑制策、総量規制
安保法案の成立を受けて改めて出版の役割を考える
クレームはチャンスだ――ブックフェア中止問題を考える1
「中立の立場」などそもそもない――ブックフェア中止問題を考える2
跋 民主主義と出版、書店――その「一つの場所」
内容説明
「紙の本」の危機は「民主主義」の危機だ
氾濫するヘイト本、ブックフェア中止問題など、いま本を作り、売る者には覚悟が問われている。書店界の名物店長による現場からのレポート、緊急出版。政治的「中立」を装うのは、単なる傍観である。
「縮小する市場とともに低下し続ける数値を元に、それに合わせた仕事をしている限り、出版業界のシュリンク傾向に歯止めをかけることは出来ないだろう。必要なのは信念であり、矜持であり、そして勇気なのである。」(本書より)
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