いつまでも「週刊文春」のことを「センテンススプリング」と言い続けるのは、ダサいんじゃないかと感じる今日この頃です。
さて、今年はじめから存在感を増している「週刊文春」ですが、その部数はどのように推移しているのでしょうか。「一般社団法人 日本雑誌協会」のデータを元に調べてみました。
ただし、「ベッキー不倫」「甘利大臣のあっせん疑惑」「SMAP解散騒動」といった嵐が吹き荒れた2016年1~3月期のデータはまだ出ていません。なので、ひとまずデータが存在する2008年から2015年末までの推移をまとめています。
なお、日本雑誌協会のデータは、「印刷証明付発行部数」であることには留意が必要です。
日本雑誌協会が日本印刷工業会等の協力をもとに、雑誌の印刷部数を把握して公表された部数のこと。 売れ残りや返品分は計算されていないため、実際の販売部数とは差が生じることがある。
新谷編集長就任後も部数の下落傾向は変わらず
最も古いデータである2008年4-6月期の「週刊文春」の部数は約76万部。そこから2015年末の65万部まで、7年の間に10万部程を低下させています。
ちなみに、敏腕として知られる新谷学編集長の就任は2012年の4月。デジタルでの展開に力を入れつつあるとは言え、雑誌の右肩下がりの状況にはなかなか歯止めをかけられないようです。
それでも「週刊新潮」と比較すると、その健闘が光る
こちらのグラフは、上のデータにライバル誌である「週刊新潮」の部数を重ねたものです。
2008年当時4万程度だった、「週間文春」と「週間新潮」の部数の差は、この7年で10万部程度まで拡大しています。また、「週刊新潮」の方が、より早く部数を落としているようにも見受けられます。
このように他媒体と比較すると、「週刊文春」が下落傾向にある雑誌業界の中でも健闘している様子がうかがえます。
連休明けには、今年第1四半期のデータも出てくると思うので、その際は改めて数字をチェックして見たいと思います。
週刊誌編集長―週刊現代・フライデー・Web現代編集長が明かす、スキャンダル、事件報道現場の3300日
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元木 昌彦
展望社
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