ライフハッカー編集部 - Android,GIZMODO,Google Chrome,スマートフォン,ツール,ブラウザ,メディアジーンサイト 07:00 AM
Android OS、PC向けへ昇格?
ギズモード・ジャパンより転載:パソコンでも使えるAndroidへ...。
いまやスマートフォンとタブレットに押されに押されて、ドンドンとPCは肩身の狭い思いをしていると伝えられています。多くのユーザーが心から望んでいるのは、もうパソコン上でも、スマホアプリやゲームを自由にプレイできることだったり?
そういう意味では、Android OSをめぐって、気になる噂がリークされていますよ。Googleは、独自の「Chrome OS」を搭載するChromebookシリーズのパソコン展開を進めてきました。モバイル向けのAndroid OSとデスクトップ向けのChrome OSは、まったく異なる路線で歩んできたはずです。
ところが、このほど一部のChromebookユーザーの画面上に、Androidのアプリストア「Google Play」がひょっこりと姿を現わし、今後実装が予定される新機能として「Google Play store on your Chromebook」なんてメッセージが登場! 数百万種類ものアプリやゲームをGoogle Playから選び、自由にChromebookへインストールしてみましょうという招待が呼びかけられたんだとか。
謎の未実装機能の紹介画面は、一瞬で消えてしまったそうなので、ほとんどのユーザーは知らないままとのことですけど、見事にスクリーンショットを撮ることができた人まで存在しているみたいですよ。インターネット上では、来月開催される「Google I/O」を前に、Googleがサービスで未発表機能のチラ見せをしてきたのでは? そんな解釈で盛り上がったりしているようですね~。
Androidにとってメリットは?
実はモバイルOSとデスクトップOSの融合は、いまもっともホットなトピックでもあります。Microsoftは、昨夏にリリースした「Windows 10」で、どちらの環境でもシームレスに使えるOSのリリースを謳っています。Surfaceシリーズを始めとするWindowsタブレットは、どちらかというとPCがタブレットとしても使えるようになったというアプローチでしょうか。
一方、タブレット界の王者として君臨してきたiPadシリーズですけど、ついに昨年末よりAppleは新たな「iPad Pro」を投入。こちらはWindowsタブレットとは一線を画し、あくまでもモバイル向けのiOSのタブレットが、PCライクにも使えるようになったというアプローチを取っていると考えられます。
さて、対するAndroidタブレットなのですが、スマートフォン市場では圧倒的な強さを誇るものの、なんだかタブレットになるとAndroid OSの評判は芳しくありません。というのも、たとえ大画面のタブレットでも、現時点では2つのアプリを同時に利用することも、画面サイズを自由に調整することもできないんですよね。将来的には「Android N」の次期OSから、この問題も解消されるらしいのですが、Androidはタブレットでは使いにくいというのが多くのユーザーの本音のようです。キーボードをつないでも、なんだかしっくりと使いこなせません...。
つまり、いまビジネスシーンでタブレットをフル活用したければ、iPadかWindowsタブレットの二択でしょうというのが、一般的な意見になりつつあるそうです。でも、元々がキーボード標準装備のラップトップスタイルとなるChromebook向けに用意されたChrome OSの要素を、今後はAndroid OSに統合することができたとしたら? Androidタブレットの使い勝手は大いに向上し、本格的なPCライクな使用にも耐え得る完成度に仕上がっていくかもしれませんよ。
Chromebookにとってメリットは?
常に最新のOSへと自動でアップデートされていくChromebookは、セキュリティ面での高い評価を得ながら、軽量高速設計のキーボードを装備したPCとして人気を博してきました。でも、いまはWindowsタブレットにしろ、iPad Proにしろ、キーボードとセットで使う強力なタブレットのライバルが猛追してきた感じでしょうか。
対するChromebookは、基本的にChrome OSはタッチ操作を前提としないデスクトップOSとして開発されてきた経緯もあってか、タブレットとして使おうとすると物足りません。PixelシリーズのChromebookを、ほんの少しいじってみるだけで、Chrome OSがタブレットとして使うにはストレスたっぷりという意味がわかると思いますよ。なによりもChromebookでも多彩なAndroidアプリが使えるようになることのメリットは、どれほど強調してもしすぎることはないでしょう。
思えば、2013年に、Google社内でChrome OSの開発を率いてきたサンダー・ピチャイCEOが、Androidの父とも呼ばれてきたアンディー・ルービン元技術部門担当副社長に代わって、モバイルOSのトップに就任して以来、2つのOSの統合は描き出されていた未来だったのかもしれませんよね。すでに一部のリークでは、今年のGoogle I/Oは、これまでと打って変わったAndroidの新たな一面を垣間見れる機会になるなんて関係者の発言も飛び出していました。Chrome OSにとっては、Androidに徐々に組み入れられていくことで、大きな転換点を迎えることになるのかもしれませんね~。
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Darren Orf - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)
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