下北沢成徳高、トップLチームねじ伏せる
1日の黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会。最後の一打も高く上がったトスから生まれた。下北沢成徳高のエース黒後はライトから豪快に腕を振り抜き、相手ブロックを吹き飛ばす。黒後は「気持ちよかったです」。真っ向勝負でデンソーをねじ伏せ、笑顔が広がった。
大黒柱は身長181センチの黒後だが、堀江や山口らも負けじと強打を繰り出した。「(黒後)愛の負担が大きくならないように」とは攻撃を組み立てたセッター山崎。右から左から、果敢に相手ブロックを打ち抜き、第2、3セットを奪った。
最終セットは先行されながらも山口、堀江が得点を重ねて追いつき、9−9から相手のミスもあって一気に4連続ポイント。最後は黒後が2連続で決めて試合を締めた。
細かな戦術は使わず、高いトスからブロックを打ち抜く戦い方にこだわった。「体の使い方を経験しないといけない。速いトスは育成段階が終わってからでいい」と小川監督。加えて筋力トレーニングによる体作りも徹底。将来を見据えた取り組みで磨かれた、破壊力ある攻撃が大金星につながった。
1月の全日本高校選手権を制した時の主力4人が残る女子の高校年代最強チーム。「自信になる。無駄にならないように頑張りたい」と黒後。大会の歴史に新たな一ページを刻むとともに、大きな財産を得た。【細谷拓海】