作品A「組市松紋」に
2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は25日、旧作品の白紙撤回で選び直した新しい公式エンブレムが「組市松紋(くみいちまつもん)」がタイトルの作品Aに決まったことがわかった。作品Aは、江戸時代に「市松模様」として広まったチェッカーデザインを3種類の四角形で描き、多様性を表現した。
組織委は昨年7月、アートディレクターの佐野研二郎さんの作品を公式エンブレムとして発表していた。しかし、ベルギーのリエージュ劇場のロゴと類似していると指摘された。佐野さんは盗作を否定したが、組織委は同9月に「国民の理解を得られない」と白紙撤回を表明した。
新エンブレムは一般公募で1万4599点が寄せられ、デザイン性など段階的な審査を経て、最終候補4作品に絞られていた。国民から寄せられた延べ4万人を超える意見を踏まえ、エンブレム委員21人が投票で選んだ。
国民からの意見では「日本らしさを感じる」「伝統を感じる」という前向きな意見と、「地味だと感じる」「躍動感がない」というネガティブな声があった。【新井隆一】