熊本地震「激甚災害」に指定 国の補助率引き上げへ

熊本地震「激甚災害」に指定 国の補助率引き上げへ
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政府は25日の持ち回り閣議で、熊本県などで相次ぐ地震で大きな被害が出ていることを受けて、被災地の復旧・復興を迅速に進めていくため、今回の地震による被害を「激甚災害」に指定することを決定し、国の補助率が引き上げられることになりました。
今回の熊本地震による被害について、内閣府は今月20日の時点で、道路などの公共土木施設が2811億円、農地などが50億円、中小企業関係がおよそ1600億円に上ったとする推計をまとめました。これを受けて政府は、激甚災害を指定する際の基準となる被害額を上回ったとして、25日の持ち回り閣議で、熊本地震による被害を「激甚災害」に指定することを決めました。
これにより、公共土木施設の復旧工事や、農地や農道、水路などの復旧工事の国の補助率が引き上げられるほか、中小企業への支援なども行われます。菅官房長官は午前の記者会見で、「多くの民家が倒壊し、公共施設も被害に遭っている。地元の大きな要望も踏まえ、できることはすべてやるという観点から激甚災害への指定を決定した」と述べました。
一方、菅官房長官は今年度の補正予算案について、「被害額や過去の震災における対応額なども参考にし、被災者の事業支援、インフラ復旧、がれき処理といったことを迅速に進めていくため、今検討している段階だ」と述べたうえで、早急に国会に提出し、野党の協力も得て速やかに成立させたいという考えを示しました。